それでは今週の感想です。
鈴木さん:nature vol. 451 no. 7181 & vol. 452 no. 7190
コクヌストモドキのゲノムが解明され、触覚に存在する嗅覚レセプターがヘテロマーでイオンチャネルとしてはたらくそうですが、研究グループによって機能モデルに大きな違いがあり、今後の解明が期待されます。生来大の虫嫌いの私にとって、虫を扱うのはつらいですね。
本間さん:PNAS vol. 105 no. 4 & 18
筋繊維中のタイチンというたんぱく質(3.2 MDa?!)が多数の繰り返しモチーフを持っていて、柔軟性に寄与している話。蜘蛛の糸タンパク質の重合を人工的に行った話。600 μmのEpulopisciumというバクテリアの遺伝子のコピー数が普通の1000倍も多い話。など、スケールの大きなお話でした。僕にも早く蜘蛛の糸が降りてきてほしいものです。虫は嫌いですが。
吉住さん:Cell 130(2) &132(3)
ノッチシグナリングにも糖鎖修飾が必要な話。食欲刺激ホルモンのアシル化を防ぐことで、メタボ医療に役立てようという話。翻訳後修飾といえば吉住さんという感じですね。最後の、細胞周期をダイナミックに可視化した話も、とてもきれいで印象的でした。脳みその全体像がカモノハシに見えたのは私だけでしょうか。