2009年 12月7日

発表している時に気づかないことが、聞いていると良くわかったりすることありませんか?ということで、発表者の発表内容ではなく、こうしたら良いと思うということを書きます。内容を書くより建設的??あくまで個人的な感想です。

小川君:Science 2009 vol. 4325 no. 5939, no. 5941.
発表は上手でしが、黒板を使って説明するとなお良い。図の説明が長いので、“ここを見て下さい”という様に簡潔にすることと、ほとんど論文の背景がないので、(実は結構難しいんだけど)イントロのを簡潔に述べ、意義を強調することで、聞き手がデータをすっと理解できます(もちろん小川君だけではありませんが・・・)。そうすると無駄に図を説明する必要もなくなり時間の短縮にもなります。
例えば、
a)2-ハイブリッドで因子を探しました-->Aが新しく見つかりました。-->つぶすとBという表現系が出ました。-->AはBに大事です。 b) 生命現象の理解には、フェノタイプに関わる因子(タンパク質)の同定が重要です-->長らくBという表現系に関与するタンパク質Xが想定されていました-->最近、生物Nのゲノムがわかり網羅的な発現解析から、B表現系に連動して発現の上昇(or 減少)が見られるタンパク質を100個同定しました-->これらを全て2-ハイブリッドにかけました-->Aが新しく見つかりました。-->つぶすとBという表現系が出ました。-->長らく不明であったBに関与するタンパク質Xがタンパク質Aであることがわかりました-->今後は、AがどのようにBに関与するのか、その分子メカニズムが注目されます。

入枝君:Nature 2009 vol. 460 no.7251, 7253, 7254.
前回よりは大分良かったと思うが、小川君への感想に同じ。結果の説明より、むしろ背景と今後が大事。言葉では触れているが、聞き手に伝わってこない。論文図を出さないのであれば、黒板を使って説明するなど、工夫が必要。SNAREはきちんと読んで欲しい。

金吾さん:Cell 2009, Vol.138, No.1, Vol. 139, no.3.
金吾さんの速報はいつも参考になると思うので、参考にしましょう。ラボで一番上手だと思います。ただ今回は少しわかりづらかった。Cellは正直しんどいですよね。

高橋君:PNAS 2009, Vol. 106, no.32
図の解像度が悪く見づらい。Lipid関連の論文も沢山有るので読んで欲しい(少なくとも軽く触れる)。ミソとなる説明をしてポンポン進めていかないとだめ。テンポが悪い。後は小川君と同じ。何がわかっていなくて、何をわかろうとして、何をして、何がわかったかとを簡潔に。多ければ良いわけではないけど、2冊ぐらいは読みましょう。黒板や身振り手振りを使って説明しないと、前に行って説明している意味がない。

あとは、何人かの人が真剣に聞いていないこと(発表者の問題もあるが・・・)。基本的に遅れてきた人は、既に来ている人にレジメを渡すこと(守っていない人が多い)。部屋が寒い。
ここ何回か意識して後ろに座っていますが、全体がよくわかります。

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