2011年7月14日
全然鳴かなかったセミが2日前にようやく鳴き始め、やっと夏らしくなってきたんじゃないかと思います。そんな今日は誠司さんが体調不良なので、代打寺内で感想をお送りします。発表者は竹川さんでした。
竹川さん(PNAS vol. 108 no.25)
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バクテリアの外膜に存在する高鎖脂肪酸トランスポーターについてのお話。変異を導入したFadL(高鎖脂肪酸トランスポーター)の結晶構造を解き、その構造の違いからゲート開閉の機能に迫った。PomA/PomBもこんな感じで変異体ごとの結晶構造を解いて違いを比べてみたいものです。
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連鎖球菌に対する新しいワクチンをつくったというお話。数種類の変異株の抗原を組み合わせることで強いワクチンになるのだとか。最近報告された抗生物質の聞かない淋菌の治療とかに応用できないのでしょうか?
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クラミジアが感染するためにはリポオリゴサッカロイドの合成が必要であるというお話。ぱっと見てわかりやすいデータが並んでいたけど、リポオリゴサッカロイドの合成に関わるLpxCの機能や、LpxCの阻害剤がどう効いているのかがよくわからず、全体的にふわっとした印象でした。研究が進んで具体的なメカニズムが解明されたらもっと面白くなりそうな気がします。