6. Einav Tayeb-Fligelman et al.
黄色ブドウ球菌の分泌性アミロイド線維、PSMα3の構造が解明された。クロスβ構造であると予想されていたが、PSMα3は両親媒性αヘリックスを形成していた。この新たに発見されたクロスα構造が病原性を示していることから、細菌感染に対する新たな薬剤の開発が期待される。
7. Xin X. Zhou et al.
特定の光で解離、再会合するダイマータンパク質pdDronpaを設計し、キナーゼドメインの選択された位置に2つのpdDronpaドメインを結合させることでキナーゼ活性を光で操作することができる。シグナル伝達経路の解明以外にも応用ができそう。
水野さん(PNAS vol.114 #15,17)
紹介された3報のうち2報についての感想
1. Rui Wu et al.
GabR-GABA-PLP複合体の構造決定の話。結合部位も解明された。GabRは多くの菌が持ち、転写調節に関わるため、転写調節をターゲットとした抗生物質ができるかも。
2. Yoshiaki Ito et al.
ルシフェラーゼを用いたreporter library systemを新たに開発し、精度の高いmiRNAのターゲット遺伝子の同定が可能に。これを用いて乳がん抑制に働くmiRNA-34aが結合する新たな遺伝子が特定された。他のmiRNAも研究すれば新しい発見がありそう。