(4) Pianki Panigrahi et al.
インドでの長年にわたるシンバイオティクス試験の結果、敗血症のリスクが減ったとのこと。生活環境や風土にも影響をうけてしまうのでは?と思った。6報目の論文もそうだが、最近、共生細菌という言葉を目にすることが多い気がする。マスコミなどが騒いでいるのが逆にうさんくさいが、腸内細菌をターゲットにした治療法などが開発されることを期待している。
近藤さん Science #6346, 6349
2冊から3報紹介されました。就職先の関係からか、医学系がうち2報でした。
(1) Pavithra L. Chavali et al.
ジカウイルスが胎児の小頭症を引き起こす原因について。この論文ではジカウイルスのRNAが神経発生に必要なRNA結合タンパク質Musashi1と結合することがわかり、本来のターゲットと競合することで小頭症が引き起こされると結論づけている。リオオリンピックでも話題になったのを覚えている。
(3) J.Li et al.
新素材による外科手術に用いる組織接着剤が開発された話。ナメクジの粘膜から発想をうけ、柔軟性のあるマトリックスと正電荷をもつポリマーが特徴。共有結合で接着するらしいが、そこまで強固なのだろうか?詳細が気になった。近年、生物の特性を生かした素材や技術(クモの糸など)が注目されているが、バイオミメティクスと呼ばれている。バクテリアではどうだろうか?