6328-4, Deng et al.,
一般的に耐病性獲得のために作物の遺伝子を操作すると収量が落ちるらしいが、いもち病耐性を獲得させたイネは収量が通常と同じであることがわかったという話。この現象にはPigmRとPigmSが関与しているらしく、この知見が深まれば高い耐病性と収量のバランスが取れた高品種の作物開発に繋がると予想した。
伊村さん PNAS vol.114 #43,50,52
No.52-1, Randall et al.,
モータータンパク質であるキネシンは、貨物結合ドメインを介して微小管と相互作用することで輸送や微小管動態を制御している。今回の話では、キネシンと貨物の相互作用を阻害するキネソアという因子を同定した。貨物の種類によってキネシンとの相互作用部位は異なると思うので、キネソア以外にも同じような働きをする因子がまだあるのかもしれない。
No.43-3, Giroux et al.,
菌の耐性獲得が多いため使用が制限されている抗生物質であるトリメトプリム(TMP)が引き起こす分子機構を明らかにした話。TMPによってチミン飢餓が生じ、結果としてDNA損傷、細胞死を引き起こすというものだった。菌の耐性獲得を防ぐために抗生物質の効果を正確に理解する必要ことは、薬の有効性や経済的コストの削減に繋がると思った。