小嶋先生 Science #6371 #6378 #6384
(1) Titus M. Franzmann et al.
プリオンである出芽酵母由来のSup35についての話。Sup35ではN末側のドメインが機能的にも重要なゲル状の構造を作り、凝集を抑えると考えられた。プリオンの蓄積はアルツハイマーの原因とも言われているので、病理の解明に役立って欲しいと思う。
(2) Satoshi Iwano et al.
合成したAkaLumineという発光タンパク質により、生体内でのイメージングを可能にしたという話。生体内でのイメージングは医学的にも非常に有用な技術なので、今後、実用化が進むことを期待したい。
(3) Mahipal Ganji et al.
コヒーシンなどによってDNAが突出される様子を、直接可視化したという話。継時変化で突出様子が鮮明に見えていたので、すごいと思った。

錦野さん PNAS Vol.115 No.12
(1) Jiuya He et al.
ヒトミトコンドリアにおいてATP合成に関わる因子である、ATPシンターゼが集合する機構を解明したという話。その機構をヒトと酵母で比較した結果、いくつかの相違点が明らかになっていた。
(2) Per Rogne et al.
キナーゼにおけるATPとGTPの選択性についての話。アデニンの特異的な結合によって選択制が生まれることを明らかにした。私自身、FlhGやFlhFを扱っているため、ヌクレオチドの選択性については知っておくべきだと感じた。
(3) Ali A. Kermani et al.
トランスポーターであるSMRファミリーについての話。SMRタンパク質の代表的なものが、グアニジウムに対して非常に高い選択性を持つことを示している。

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