最近のできごと |
さて、今回はこの所あったことを少しお話ししましょう。本当は病院へ行って治療を受けた話をしたいのですが(あ、大した治療ではないんで安心してください)、送られてくるチェックの様子をもう少し見たいので、次回に回します。
確定申告その2
今年も確定申告の時期となりました。昨年一度済ませているので、今回は特に人の助けも得ずに自分でこなしました(おそらく大丈夫だと思うのですが・・・)。僕の場合は、昨年度(2000年)は1月から3月まで、大学から給料をもらっていましたので、その分の確定申告をしなければなりません。4月からは、US incomeはないので、その分の課税はありません。従って来年は確定申告の必要はなくなります。
(注! 読者の方から、3年目となる来年度は身分がNon residentからResidentに変わるので、日本からのincome、日本の銀行の利子などが課税対象になるのではないか、とのご指摘を受けました。これに関しては現在調査中です(5/9/01))
昨年もお話ししたように、確定申告はfederalだけに行い、stateには行いませんでした(税金を取られていないため)。必要な書類は、
一応今年もtax treatyのarticleが19であることを確認して、form 1040NR-EZをfill outします。必要なのは、form 1042Sに書かれているGross income paidの額だけなので、その額を書き込んで、チェックを2回行った後、さっさとIRSへ送っておきました。Uの場合、今年も毎週木曜日にtaxの書類処理のvolunteerを、businessの学生さんがunion buildingでしてくれるので、もしこのsiteをご覧になっているUの研究者の方で、tax書類関係でお困りの方は、ぜひ一度行かれると良いと思います。ただ、もうすぐ書類の締め切りなので、今週はかなり混雑することが予想されます。昨年は廊下まで待つ人の列が長々とできていました。時間に少し余裕を持たれると良いと思います。
Rescue missionの話
先週水曜日に、英語のクラスの課外授業として、rescue missionというのに行ってきました。これは、Salt Lake Cityに住んでいるhomelessのひとたちのための、シェルターで行っている炊き出しを手伝うというもので、教会がオーガナイズしていました。このシェルターは男性用のもので、downtownにあり、食堂、講堂、シャワールームなどがあるようです。僕らは夜7時にシェルターに行きました。外見は結構古い建物でしたが、思ったほど汚さは感じませんでした。入り口で僕らの身元を照会した後、講堂に行き、homelessの人たちと一緒に牧師さんの講義を聴きます。ざっと見て、50-60人はいたでしょうか、驚いたことに、白人が多くて、ヒスパニック系が思ったより少なかったです。黒人はもともとこの街にはいないので、ほとんどいませんでした。アジア系もいませんでした。年齢は若い人もいましたがほんの数人で、ほとんどが50歳以上のようでした。この人たちは、週6日このシェルターに滞在することが出来ますが、一週間に1日は別の所で過ごさなければなりません。また、一日中シェルターにいることは許されず、日中は労働することを求められているようです。働いてきたことを証明する書類を見せないと、シェルターに入れてもらえないようです。英語の先生のValerieによれば、ここに集まってくるhomelessのほとんどが、日中はちゃんと働いているが、その賃金で家を借りて暮らすことが出来ない人たちなのだそうです。その多くが、お酒、ばくちなどで職や家族を失ってしまった人たちだそうで、一度homelessになると、なかなか元の暮らしに戻ることが出来ない(悲しい話ですがほとんど不可能)とのこと。中には、高学歴の人もいるらしいです。そう言う人たちは、たいていお酒か薬の問題を起こして、homelessになってしまったらしいです。
話は戻って、牧師さんの講義を聴いている間、homelessの人たちは静かに聞いていました。体を洗えないために、かなり臭いと言われていたのですが、その日は思ったほどにおいませんでした。さて、講義の途中で僕らは食堂に移動し、配膳の準備を手伝いました。今回は、学生さん(中高生)もvolunteerに来ていたので、彼らと一緒に行いました。実際、食堂にいたのは、シェフの叔父さんと、掃除を担当しているらしい叔父さんの2人だけで、大勢のhomelessの人たちの食事の準備は大変です。ここにvolunteerが必要である意味があったわけです。さて、その日出された食事は、donationによるお金から作られたと思われる、ハンバーグ、マッシュポテト、ピーチの甘煮をメインディッシュとして、他にショッピングセンターで賞味期限切れとなったパンやお菓子で腹持ちの良さそうなもの(マフィンやパイのようなもの)がテーブルに置かれていました。僕らは、テーブルにメインディッシュをのせたお皿を並べ、水の入ったボトルを準備し、マフィンやパイを食べやすいように切って、homelessの人たちが講義を聞き終えて食堂に来るのを待ちました。そして、いよいよ彼らが食堂へ入ってくると、シェフがうまく彼らを誘導して、てきぱきとイスに座らせていきます。足りない分の盛りつけを行いました。そして、みんなイスに座ったら直ぐに食べ始め、あっという間に食べきってしまいました。そして、シェフがタイミングを見計らって、SECOND!と叫ぶと、おかわりの列がカウンターに出来ました。彼らにメインディッシュを再び皿に盛りつけたり、食べ終わった人たちがお皿を所定の位置に戻すのを手伝ったりして、慌ただしくしているうちに時間はあっという間に過ぎて、やがてhomelessの人たちはみんな食堂から去ってベッドへと向かって行きました。みなさん疲れているようで、何も言わずに去っていく人がいる一方で、ありがとうと言ってくれる人もいて、少しit feels me happyと言う感じでした。僕らの英語のクラスからは、女性も何人か来ていたのですが、彼女らにも特に何も起こらず(男のhomelessの中にはmentally illedの人もいるらしいので)、無事に終わったという感じでした。その後、食器を洗い、片づけ、床を掃除して、missionは1時間半ほどで終わりました。終わってみての感想は、学生さんたちが非常にてきぱきと働くこと、そして彼らは決してhomelessの人たちを邪険に扱っていなかったこと、シェフの叔父さんは良くオーガナイズしてくれて、仕事そのものがすごくスムースだったこと、思ったより怖いとは思わなかったこと、などなどあります。これらhomelessの人たちの問題は結構大きくて、悲しい話ですが、その人口は微増しているようです。まだ、僕には、彼らの存在に対するはっきりした意見はないのですが、こうした存在の人たちを救うシステムがSLCのような一地方都市にも存在することが僕には印象的でした。教会がその多くを担っているようです。こうしたところに、日本との違いがあるのでしょうね。
Gymnastic game again
さて、4月7日土曜日には、UのHuntsman centerで行われた、体操の地区大会決勝が行われました。6大学が集まり、トップの2チームが、2週間後に行われるNCAAの決勝大会に出場する権利を得られます。前回観戦無料の日に一度Uのチームの演技を見に行って非常に感動したので、再び見に行ったというわけです。今回は、Utah(総合5位)、Iowa state(総合8位)、West Virginia(総合17位)、Denver(総合24位)、Utah state(総合30位)、Air force(総合40位)の6チームが、床(floor)、あん馬(Vault)、段違い平行棒(Bars)、平均台(Beam)の4つの種目を、各6人で演技し、その総合得点で、勝ちを決める仕組みになっています。前回は2チームの対戦だったので、片方が演技しているとき、もう一方のチームは待っているのですが、今回は6チームと多いので、1ローテーションの際に2チームが休憩、他の4チームが各種目をそれぞれ独自に行っていました。ですから、最初はどこを見ていいのか分からないような状況で(各種目バラバラに行われているので)、拍手もあちこちでバラバラに起こったりして、なんだか不思議な感じでした。2ローテ目になり、Uが登場すると(最初の種目は床)、会場は大歓声。
さてここで、少しUの体操チームについて紹介しておきますと、今までにNCAA(日本で言うインカレのようなもの)で優勝を何度もしている強豪チームであり、今期は今までの総合順位は5位(1. UCLA, 2. Georgia, 3t Alabama and Nebraska)、ここ十数年はホームでの試合では負け知らずと言うすごいチームです。かつてオリンピックの候補だった選手や、実際に出場した選手、現役のnational teamの選手などが集まってくるらしいです。ちなみに、体操女子の観客動員数はUが全国でトップであり、全米の全ての大学の女子スポーツでの観客動員数でも5位なのだそうです。この辺の情報は、
Utes Gymnastics homepage
で知ることが出来ます。今期も僕のお気に入りのTheresa Kulikowski選手がBeam個人部門で現在トップに立っています。
ところが、今回のUtesは出来があまり良くなくて、いつもの楽勝モードではありませんでした。floorは無難にこなしたものの、Vault(あん馬)で3人が着地に失敗し、転んでしまいました。あん馬はここ数年で最も悪い成績となってしまいました。この日、僕が注目していたのは、数週間前の練習で怪我をしてしまったDeidra Graham選手と、Salt Lake Tribuneにそのmiracle comeback storyが載せられていたShannon Bowles選手です。Graham選手は怪我をするまで、all rounder(4つの種目全部に出場する)で全米5位につけていましたが、ここ2回は欠場していました。彼女がいないと、かなりの痛手なのですが、Utesのメンバーはうまくそれを埋めてきたようです。そして、この日はGraham選手は好調で、4つともかなりの良い成績を叩き出していました。前回は何の予備知識もなく見に行ったので、選手の顔なども全然把握できなかったのですが、今回は有名どころの選手はチェックしておいたのでばっちり(ちょっとミーハーモード?)。よく見るとGraham選手は体が本当に小さく、顔もえらく幼く見えますが、自信満々の表情をしていて、実に頼もしい感じでした。Shannon Bowles選手については、2週間ほど前にTribuneに彼女の特集が載っていて、それから興味を少し持ちました。首の怪我で、ちょっと間違えば体が不随になってしまう大けがだったようです。昨年1年間必死のリハビリで、ようやく一線に戻ってきて、今期はこれまでBeam部門でKulikowski選手とタイで現在トップに立っています。しかし、Bowles選手はどうも今回うまく演技できず、あん馬と得意の平均台(Beam)で落ちてしまいました。新聞に寄れば試合後泣いていたようです。しかし、そんな大けがをしていたという事は一切無かったかのような素晴らしい演技が所々に見えて、ほっとしました。
さて、僕のお気に入りのTheresa Kulikowski選手ですが、彼女も昨年怪我で一年をほぼ棒に振ってしまいました。彼女がfreshmanでデビューしたときは、NCAAのall roundでchampionになったほどの素晴らしい出来だったのですが、まだ怪我が完全に治っていないので、4種目ではなく、段違い平行棒と平均台の2種目だけに出場しています。なぜお気に入りかというと、前回予備知識なしで見たとき、一番印象に残る演技をしたのが彼女だったのです。チームの中で一番背が高くてひときわ目立つのですが、Shannon Bowles選手やDeidra Graham選手、floorでの演技が好評のTheresa Wolf選手などに見られるような華やかさはどうもなくて、控えめでおとなしそうなタイプにみえます。ところが、会場に立つと、彼女の演技は非常に正確で安定していて、他の選手には見られない美しさが感じられるのです。今回も最初の種目である段違い平行棒では、その日トップの9.950でしたが、Beamでは途中で台から落ちてしまいました。それでも、他の大学の選手が非常に危なっかしい(2回落ちてしまった選手もいた)のに対し、彼女の場合その一つ一つの演技がぴしっと決まって、着地も完璧でした。落ちてしまったのは残念でしたがそれでも9.350というのはそういう細かいところが評価されたのでしょうね。というわけで、お金を払ってでも彼女の演技を見に行きたい!という気持ちにさせる、そんな選手がこのKulikowski選手なのです。
さて、結果ですが、意外なことにこれだけ悪い成績であっても、結局Utesが総合ではやはり勝り、トップで勝ち抜けで、次がUniversity of Denverでした。NCAAの最終戦での彼女らの健闘を祈ります。
最後に、今日本でも大フィーバーになっているであろう、イチロー、野茂、佐々木、新庄、長谷川といった、日本人大リーガーですが、こちらでも野茂投手のノーヒットノーランはスポーツ面の1面のトップに飾られていました。そして6日のイチロー選手のホームラン、佐々木投手のクローズも、大きく取り上げられていました。新庄選手はまだその名前をスコアに見るぐらいですが、頑張っているようですね。そして、土曜の夜にchannel FXで放送されていたSeattle vs Texasの試合を録画して見たところ、テレビ中継でも最初からイチロー選手の話題でずっと盛り上がっていました。体つきも大リーガーとほとんど変わらなくてびっくり。才能ある人は本当にすごい、というのを感じさせた、週末でした。いろいろなトップ選手の活躍をアメリカでリアルタイムに体験できて本当に幸せです。
今回はここまでです。