夏の出来事 |
お別れと出会い
この8月から今月にかけて、お世話になった日本人の方や英語教室で知り合った友達が帰国して行きました(行きます)。このwebを通して知り合いになった、北陸地方からお越しのC先生が8月に、旅行などで御一緒させていただいた大阪出身のSさんがつい先日、そしてこちらで大変お世話になった僕の大事な先輩が10月早々に帰国されます。英語教室での知り合いでは、韓国から来ていた研究留学のHee JunやGihoが8月に帰国、いつも元気でクラスを盛り上げてくれたAndreaも8月にハンガリーに帰国しました。せっかく仲良くなった彼等との別れはやはり寂しいものがあります。特に先輩の帰国は、寂しくなります。こちらへ来た直後からいろいろとお世話していただき、助けてもらったこともたくさんあるので、これから自分だけになった時、彼の存在の大きさをもっと大きく感じることになるのだろうなと思います。先日帰国された大阪出身のSさんの送別会が先週末にH先生のお宅であり、思い出話やこれから先のことなどたくさん話をさせていただき、これもまた感慨深かったです。Sさんにも実験のことなどでいろいろお世話になりました。北陸出身のC先生にはたくさんエネルギーを分けていただきました。いろいろseriousなdiscussionをさせていただき、とても興味深かったです。英語教室のHee JunやGihoとも、お互いの国の持つ問題や将来のことなどをたくさん話すことができましたし、Andreaには、僕の知らない東ヨーロッパの今について教えてもらいました。彼女のあの行動力、ユーモアにはいつも感心させられました。
8月18日(実は僕の誕生日)には、かつてラボの同僚だったJonがミネソタから帰省していたので、彼の家に呼ばれて彼の友人と一緒にdinnerを頂きました。相変わらずのJonの明るいそして変わらない友情には心が動かされました。本当に驚いたのは、彼が僕の誕生日を覚えていてくれて、surprise!と言いながらケーキを出してくれたことです。本当に嬉しくて泣きそうになりました。彼とはhikeに行こうと言う話になっていたのですが、お互い時間がとれず結局実現しませんでした。
その1週間前には、僕のwebを通して連絡をくださった大阪の学生さんがUのラボにinterviewに来られました。1日だけお時間を頂いてSLC近辺を案内させていただいたのですが、彼女の研究に対する真摯な姿勢は、アメリカの今の環境に慣れてきた自分にとって本当に新鮮であり、かつ今の自分を引き締める大変よい機会になりました。また、8月には同じくこのwebを通して知り合いになった、こちらにまだ来られたばかりの先生のsettle downに少しだけお力添えをさせていただきました。その時、僕には答えられない事柄に関して、こちら在住の日本人の方々に情報を提供していただくことができ、本当に助かりました。他にも、僕の後輩がポスドクとしてアメリカ東海岸にやってきたり、いろいろ慌ただしい8月でした。そう言う僕も、この10月には学会のために2年ぶりに一時帰国する予定です。
思うこと
先日、日本人の知り合いでこちらへ来られてそろそろ4か月になる方と話していて、その方が抱えていた悩みなどを少し伺う機会がありました。2年前の自分と重なるところもあり、時間がたったのだと、自分でも思わざるを得ませんでした。最近、だんだん今の環境の中で自分が上の立場になってきていることに気がつきます。少しづつですがラボのことをまかされたり、学生さんをまかされたり(今月から新たにもう一人加わります)、英語のクラスでも僕が一番滞在が長かったり。アメリカに慣れてきたとは言え、言葉に悩まされていたり、自分の能力との戦いがあったり、果たして自分は成長してきているのだろうか、と、忙しさにかまけている自分を引き締めなければならないと、思っています。デジタルカメラやメールの普及があって、最近は(そう言う年令になったと言うこともありますが)仲のよかった友達から「結婚しました」というメールが写真付きで届くことが増え、相変わらず独身でいる自分のことに少しだけ複雑な気持ちになったり。VISAの更新を控え、将来の自分のこと、どの方面へ向かうべきなのか、という一番大切な事柄での迷いもあり、どうももやもやした気持ちで毎日が過ぎています。そろそろ、気持ちも技術も充実してfruitfulな研究生活を送れる時期なのですが、それにはまだ努力が足りないようです。8月は1年歳を食ったこと、そして戦争関連の記念日があったこと、などから国際人としての自分の考え方についても、いろいろ見直すことは多かったです。
映画の話
友達とhikeにいくこともそうなのですが、映画館に映画を見に行くことも僕にとっては大きなストレス解消で大好きなことの一つです。各映画館に行くと、映画が始まる前に音響効果を示すintroductionがあったり、各映画会社のジングルが流れたりしますが(FOXのが僕は大好きです)、その瞬間がたまらなく好きですね。日本にいる時から映画を見に行くのが大好きでしたが、こちらは料金が安いこともあって、ほとんど毎週のように見に行っています。かつて日活が倒産した後再建して、「愛する」で再スタートを切った時に見た「日活」のマークを見た時にもなんだかジーンと来ましたけど、今はFOXの派手なあのテーマ音楽で心はうきうきしてしまいます。僕が最近見たのは「Legally blonde」、「The others」、「Jay and the silent bob」、「The deep end」の4本です。Reese Witherspoon主演のLegally blondeは、blondeであることでバカにされる(アメリカではブロンドの女性はあまり賢く思われていない)UCLAのfashion dept.の学生さんが、ハーバードのLaw schoolに入って大活躍するという、単純なシンデレラストーリーのcomedyです。これが、何も考えないで笑うことができます。こんな展開になるんじゃないかなと思ってみていると、その通りドンピシャで来てくれるんで、気持ちよく見ることができます。アメリカでは予想外の大ヒットになっているようです。この映画で主演を張っているReese Witherspoonがとてもかわいらしくて、一気にはまりました。彼女は僕がしばらく一緒に仕事をしていた大学院生のAnnaと少し似ているので、よけい親近感があったのかも知れません。The othersは、Nicole Kidmanの主演のサスペンスですが、まあまあで、特に心に残る程ではなかったです。Jay and...はSL tribuneでの評価が高かったので、思わず見に行ったのですが、俗語がいっぱい! Fワードが1分間に少なくとも5回は出てくる、そんなとってもくだらない映画ですが、あほらしくてこれも単純に笑えます。あほらし過ぎてかえって気持ちよいくらいですね。昨日見たThe deep endは消化不良のサスペンス映画ですが、主演のTilda Swintonという女優さんが、子供や家族を犯罪から守るために必死で戦う姿を熱演していてとにかくすばらしいです。残念なのはどうも話がスッキリしないことなんですけどね。9th and 9thにあるTower theaterが結構埋まっていたので、人気はあるようです。新聞の評価はかなり高く、Tildaはoscarのnomineeになるだろうとのことですけど、うなずけます。ここで出てくる相手役のGoran Visnjicがまた良くて(僕は彼が好きなので見に行ったのですが)、俳優さんだけで楽しめました。GoranはERのDr. Kovacで有名になりましたが、その前にもWelcome to Sarajeboという映画で主人公のジャーナリストの運転手役をやっていて、その時に注目を集めたのだそうです。少々マニアックですが、Nicole KidmanとGeorge Clooney主演のPeacemakerでも彼はワンシーン出ています。僕はpeacemakerのころのNicoleがとっても好きなので、ビデオを持っているのですが、ある日ぼんやり見ていたら、彼が脇役で出てきたのでびっくり。タイトルロールを見て、彼であることを確認して、マニアックな心を満足させていました。そういえば、先日Disney channelで「魔女の宅急便」の英語版を放送していました。キキをKirstin Dunstがやっていてぴったりはまっていました。ジジはPhil Hartman(僕の好きなNewsradioというsitcomにでてくるんですが、3年程前に奥さんに撃ち殺されています)がやっていて、良いコンビでした。驚いたのは、この映画、日本人向けと言うより、こちらの子供向けに作られたかのようなのです。ちっとも見ていて違和感がない。車は右を走っているし、出てくる英語も話の内容も極めて素直に入ってくるんです。英語がまた非常に簡単なので、キャプション無しで十分見られます(少しだけ英語ができた気分になれる)。これはちょっとびっくりしました。なぜかと言うと、前にMomoたちに周防監督の「Shall we dance?」を見せた時、なんだか違和感があったんです。それは後で気付いたことですが、間が少々長い。顔を数秒間セリフ無しで映していたり、セリフに妙に間を感じたり。日本にいる時は全然そんな感じなかったのに、ハリウッドのスピード間溢れる映画ばかり見ているせいか、そんな気持ちになってしまったのかも知れませんね。ちなみに、Momoたちは、結構Shall we dance?見て爆笑していました(特に竹中直人のシーンで)。さて、もうすぐこちらはエミー賞の時期です。今年はどんなTV番組が受賞するのか楽しみです。