保険 |
オリエンテーションまで
とはいえ、保険の話は正直言って難しく、説明を何度聞いても理解しにくかったので、現在僕が加入しているものについてわかっていることだけをお話しします。
医療保険のオリエンテーションは、こちらに来て一週間後にpost-docや新しいstaffを集めて、annexと呼ばれる厚生関係をまとめているらしい建物で行われました。オリエンテーションを受けるため、Biology department officeでその旨を申し出て、annexのofficeに日程を問い合わせました。あらかじめ登録しておけば、当日post-docと書かれた封筒に一連の書類を入れたもの(自分の名前が既に記入されている)をもらうことが出来ます。このときにUniversity ID Photo authorizationや、parking permit authorization cardをもらえますが、実はUniversity IDは来てすぐにもらうことが出来ました。それは僕のボスが、University IDを発行するUnion Buildingに一緒に来てくれたからですが、そうでない場合はこのカードを持ってUnion buildingの受付へ行き、自分の顔写真をとってもらってカードを発行してもらうようです。
オリエンテーションでの失敗談
さて、さすがにオリエンテーションまではボスは一緒に来てくれないので、自分でannex buildingを探して歩いていき、room1003に入ると、先生が既に座って待っていました。ここがオリエンテーションの部屋か?と聞くと、そうだ、というので、どうしたらいい?と聞くと、登録用紙を見せるのでそこにまず必要事項を書きました。このとき必要なのはやはりsocial security numberです。このときは既にカードが届いていたので、楽々書くことが出来ましたが、失敗したのがextension number(内線)です。このころはまだおどおどしていたので、extension numberのことがよく分からず、研究室の電話番号を州番号から全部(801-585-3961)書いてしまいました。後でラボに帰って聞いてみると5-3961で良かったことがわかりました。ちなみに、学内で他の研究室に内線電話を掛けるときは5-3961のように、州番号の801の次の585の一桁目の5以下をプッシュして電話します。
最初は保険とは関係ない講義
そう言う失敗はありましたが、やがて時間が近づきポスドクであろう人たちがどんどん部屋に入ってきました。総勢20人ほどだったでしょうか。時間になると座っていた先生が教壇に立ち、Utah大で守るべき基本事項を講義してくれました。これは保険の話とは関係なく、staffになる人は必ず聞かねばならない話のようです。その基本事項とは、「差別はいけない」ことと「セクシャルハラスメントはいけない」ことの2点です。最初にどんな差別があるか、先生が僕らに答えさせるのですが、英語の分からない僕は「どうか僕を指名しないで!」とどきどきしていました。だれかが、女性差別、人種差別(race)、障害者に対する差別(disability)、言葉が話せないことに対する差別など、次々に答えていきました。答えがとぎれると、先生が「come on!」と迫ってくるので、「お願いだから僕を見ないで!」とか思っていたら、そのうちにすべて先生の求めていた答えが出たらしく、一つ一つなぜいけないか講義してくれました。その内容は僕にも何とか分かるのもので、日本でも常識になっていることでした。そう気にせずに守ることが出来そうです。セクシャルハラスメントに関しても同様でした。悪気が無くても女性の感情を害するものであればそれはハラスメントになるようです。講義はだいたい20分ぐらいで終わり、何かあったら電話しなさい、と電話番号を最後に示されました。
保険の話は難しくてよく分からない!
続いて、Jenというやや年齢高めの女性が現れて、先ほどお話しした一連の書類を配ってくれました。ここから医療保険の講義が始まりますが、はっきり言って全然分かりません。講義はOHPを使って1時間ほどあり、僕以外のほとんどの人がEnglishを母国語にしているらしく講義が終わるとさっさと帰ってしまいました。みんな容易に理解したみたいで焦りました。とにかくどうしたらいいか分からないので、僕はみんなが帰った後、Jenに「僕は日本から来て、英語がへたくそです。保険のことは申し訳ないけど今日の講義ではよく分からなかった。いつまでにどのような手続きをすればいいのかもう一度教えてくれませんか」とお願いして、ゆっくり説明してもらいました。保険の細かい内容に関しては、summaryがあるからそれを読むように、そして5月第一週までに登録用紙を含めた3枚の書類に必要事項を書いてannexへもってくるように、と話してもらいました。Jenは非常に優しく、Englishが分からなくても心配しなくてもいい、わからなければもう一度annexの私のofficeにおいで、と言ってくれました。
僕の加入した医療保険
その日家に帰ってsummaryを読んで勉強しました。大学からは4種類の保険を紹介してくれるようで、それぞれに特徴があります。僕が選んだのはRegence BlueCross BlueShieldです。この医療保険の特徴は、Payroll deduction(給料からの源泉徴収)がsingleの場合$0.00で、providerの制限がないことです。つまり、any licenced hospital/doctorまたはother professional providerにかかることが出来ます。医療費の80%を保険がカバーしてくれますが、問題なのは毎年$150までは、自腹を切らねばなりません。かかっているお医者さんに支払った額が$150に達すると、それ以後の医療費の80%を保険がカバーしてくれると言うわけです。自分はそんなに病気にはならないだろうから、給料から差し引かれないこの保険がお得だろうと思ってサインしましたが、今から思うとそれほどいい保険とは言えないですね。もう一つの選択肢だったValueCareの方は、payroll deductionがsingle $8.00で、annual deductibleがなく、どこでもかかれるようなのでそちらの方が良かったかもしれません。色んなタイプがあるようですが、僕の入った保険のようにどこでもかかれるものと、doctorを指定されている(providerがあらかじめ決められていて、そこでしかかかることが出来ない)保険とに大きく分けられるようです。また、他の州で留学を始めた知り合いに聞くと、AIU保険会社(日本で加入できる)の方が安く付く場合もあるらしく、AIUに加入していると話してくれました。。
以上のような感じでどの保険に加入するかを決めた後、登録用紙に選んだ保険会社名及び必要事項を記入します。他の2枚の書類の一枚目のwaiver card(権利放棄書)には、障害を持つ人に与えられる権利を放棄するかどうかを記入します。僕は障害者ではないので放棄に同意するサインをしました。もう一枚はcobra cardといい、何か理由があって1年以内に今の職を辞めることになった場合、その後の生活においても保険を受ける権利をもらうための請願書のようなものです。これにも権利を請願する方にサインをしました。そしてこの3枚をannexへ期限日に提出しました。この他にも事故で死んだときのための生命保険などがありましたが、面倒だったので加入しませんでした。
その後の問題
さて、登録をしたら、おそくとも6月末には医療保険のカードが送られてくる、と聞いていたのですがいつまで経っても来ないので、この間annexのJenに問い合わせに行ったところ、どうもコンピューターの方に問題があるらしくもう少し時間がかかると言われました。大丈夫なのだろうか、と思いましたが登録はちゃんと行われているので医者にはいつでもかかれるとのことでした。まあ、とにかく体には気を付けなければいけないと言うことを再度確認したところです。幸い、アパートのすぐ近くに病院があるので、何かあった場合にはそこへ行けばいいと思っています。ちょっと忘れましたが、救急車を呼ぶ場合もかなりお金がかかると聞いた記憶があるので、本当に出来るだけお医者にはかからないようにした方がいいと言うことですね。
では今週はここまでです。来週をお楽しみに。