Birthday |
8月18日に僕は29歳になりました。その週は先週も書きましたがいろいろと苦しかった時期で、気持ち的に負けていたと思います。18日はmutationのtransferのために朝からplasmidを調製し、昼からはゲルからのfragmentの切り出しの作業をやっていました。切り出しを終えて3階の暗室からラボへ戻ってきたら、TimがSeiji, can I steal your time in the kitchen? と話しかけてきました。みんな(僕を入れて4人)集まっているので、掃除でもするのかなと思いながらLunch roomへ行くと、マフィンのようなカップケーキが買ってきてあり、Seiji, choose one.というのです。そこで初めて僕のbirthdayを祝ってくれているのだ、と分かりました。みんなでケーキを食べながら、お祝いをしてもらうのはいつ以来だろう、とかそんな話をしました。ものすごくうれしかったのですが、伝える言葉がつたなくて、とてもはがゆかったです。何度も何度もThank you for your kindnessと言いました。ケーキの他にJonはアイスクリームを買ってきてくれました。こういう親切を受けると、どんなに辛くてもまた頑張ろうという気になるものですね。その晩は、偶然にも僕と誕生日が一緒だった日系の友達の家族と中華料理を食べに行きました。このご家族がまたとても親切で、すっかりリラックスして食事をすることができました。お兄さんは日本語よりも英語の方が楽なようですが、ご両親は日本語で話しかけてきてくれました。本当は英語で話そうと思っていたのですが、結局日本語ばっかりになってしまいました。食事の後に待望の電子レンジを買いました。車で家まで運んでもらう機会はそうないので、えいっと買ってしまったわけです。そんなわけで気持ちよく29歳の誕生日を終えることが出来ました。
さて、いつも世話になっているTimの誕生日が27日の金曜日だと聞いていたので、今度は僕が何か出来ないだろうか、と考えました。前の山登りの時に、アメリカのお菓子の話が出て、JELLOというのがポピュラーなお菓子だと教えてもらったことを思い出しました。さっそくスーパーで調べてみると、JELLOはゼリーのようなもので、プリンみたいなものから普通のゼリー、そしてケーキの上に乗せるためのソース状のものまで色んな種類があること、お店ではゼラチン粉末が箱入りで売られていて1箱99セントと非常に安いこと、このゼラチンを熱湯で溶かしたあと、カップに詰めて冷やすだけで結構簡単に作れること、などがわかりました。そこで今回はラズベリーの実が安く売られていたので、ラズベリー味のJELLOにラズベリーの実を入れて一緒に固めたものを作って持っていきました。27日は金曜日なので、group meetingがあり、ちょうどみんなが集まるのでその時に出すことにしました。group meetingが始まり、おそるおそる「Today is Tim's birthday, so I prepared JELLO for him and everyone!」といいながらみんなに渡していくと、ボスのDavidはWow!とびっくり。Timは恥ずかしそうにしています。みんな食べはじめ、どうだろう、と心配していたら、undergraduateのGinaが、「おぇーっ」と吐きそうなまねをするんで、ええーっ、と思いましたがそれはジョークで、とりあえず好評に終わりました。良かったのですが、Timの誕生日を祝うと言うより、僕の方が目立ってしまったのでまずかったかなと、ちょい反省しています。しかもTimはなんだか照れくさそうだったし・・・
かえってなんか悪かったかなぁ、と思っていたら、土曜日にTimが、「Thank you for JELLO, yesterday.」といつものにこやかな顔で話してくれました。それを見て、ああ、良かったのだな、と安心しました。そう、アメリカ人はすごく素直に感謝の気持ちを表すんです。Ginaなんかもそうですね。本当に心の底から感謝の気持ちが出ていて、それがしかも実に自然な感じなんです。この辺はシャイな日本人とは違うところなんだろうなあと思います。
というわけで、JELLOは結構使えるぞ、というのが今回のお話でした。では、また。