セミナー |
semesterが始まったこともあり、department of biology主催のseminarが時々行われるようになりました。先々週はVibrio harveyiの発光現象に関わるtwo-componentの系を研究しているBonnie Bassler先生、先週はうちの大学でC. elegansを材料に排便のサイクルに関わる因子やtransposonなどを研究しているErik Jorgensen先生のセミナーがありました。昨年建てられた新しいBiologyのBuildingのセミナー室(映画館のような階段教室で、机はないです)を使って、約一時間かけて行われました。アメリカの教室は机がないことが多いようで、作りつけのいすが並んでいてみんなはそこに座ります。いすの列に相対して教壇があり、大きな黒板やスクリーンが作りつけで備えられています。 最前列にはお偉方が座っていました。とはいえ、別にそのように決まっているわけではないようです。
アメリカのセミナーで特徴的なのは、必ず何か食べ物が提供されると言うことです。僕がラボミーティングのスピーカーの時には、日本のお菓子(東洋食品のお店で買ってきた)を出してみましたが、あまり評判良くなかったです。アメリカ人が好きなのはグミみたいですね。このお菓子や食べ物の話は別の機会に話しましょう。さて、セミナーが始まる前に、教室の入り口に机が並べられ、その上にコーヒーやジュース、お菓子が並べられています。みんなそれをつまみながら歓談を楽しんでいて、時間になるとカップを持って教室に入っていきます。セミナーの進行は、最初だけホストがしゃべり、その後は全てスピーカーが仕切っているようです。スライドやOHPを使って研究の話が始まり、スライドは基本的にリモコンを使って自分で操作していました(つまり、日本のように「次のスライドお願いします:Could you please change to the next slide?」とはいわないみたい)。そしてそのプレゼンテーションのうまいこと! 英語の不自由な僕でもなんとか話の筋を追うことが出来ます。くやしいのはジョークの時ですね。周りの人たちが爆笑しているのに、僕には何で爆笑しているのかさっぱり分からなくてJapanese smileでにこっとするしかないんで、情けないです。まだまだジョークは分からないです。ときどき説明の途中で質問が出ることがあります。この辺は日本と同じでしょうか。話が終わって、質問が始まると、スピーカーが挙手した人を順番に当てていきます。驚いたのは、Erikのtalkのときは、Erik自ら質問の内容を復唱してくれたことです。質問を受けた後、「His question is,..」というように質問の内容をもう一度確認してくれて、それに対する答えはこうですよ、と言う形で答えてくれるのです。質問の意味が分からなかったり、英語が聞き取れなかった場合などは本当に助かります。また、その答えが非常にクリアなのですね。自分もこうありたい、と思うような素晴らしいtalkでした。そうそう、こちらの人はseminarというより、Erik's talk、という風に言います。つまり、僕がセミナーをする場合は、Seiji's talkとなるわけです。それからセミナーには多くの人が集まってきます。それはfoodがあるからだとTimは教えてくれましたけどね。でも質問も多いし非常に活気があるような気がしました。またもうひとつ驚いたのは、ノートを取る人が思ったほどいないこと。みんなその場でちゃんと頭に入れているんでしょう。集中力が違うのかな。僕の場合は、英語の表現やプレゼンテーションの良かったところなどをまねするために、研究内容だけでなくそういうところもメモするため、ノートパッドをいつも持っていきます。机がないので、分厚い下地が付いているパッドは非常に使いやすいのです。ふだんボスとdiscussionするときもパッドを持参して書きながら話を進めるようにしています。パッドは日本でも使っている人が結構いますね。
というわけで、今週はここまでです。