2005年 6月27日
入枝くん (Nature: vol.435(7043) pp.745(N&V)など )
microRNAがガン遺伝子の発現を誘発するというお話。microRNAのひとつであるmiR-17-19bが、B cellでヒトガン遺伝子の発現を5倍以上にするらしい。元ガン因子であるc-Mycと一緒にするとマウス体内でもガンを発現する。
持っているmiRNAによって誘発されるガン遺伝子も異なることから、miRNAを調べることでガンの診断にも応用できるらしい。

金吾さん (Science: vol.308(5723) 833- Giraldez et al.)
Embryo morphogenesisにmiRNAがきいているというお話。マウスの受精卵内のmaternal, zygote由来の両Dicerをつぶしてやると、その後の原腸・脳・心臓形成などがおかしくなってしまうのだが、フグとかにも保存されているmiR-430というmiRNAを入れてやると正常な発生に戻る。

以上2題:こうなってくるとRNAきてます。もうタンパク質なみの働きしてます。ますますmiRNAから目が離せません。

あともう一つ。余談で、ボツリヌス菌をアメリカのミルク供給地に作用させると、テロとしてどれくらい死ぬか。を計算した数理モデルの論文がPNASに投稿され、取り下げられてしまったお話は、イッツアメリカ的なかんじで面白かったです。

藤井くん (PNAS: vol.102(7) 2496- Macdonald et al.)
太らないホルモンのお話。Orphan glycoprotein hormone (OGH)をマウスの子に与えてやると、高脂質食にしても太らない。何が効いているのかは不明だが、このホルモンによって脂質を蓄えるのに負のフィードバックがかかる(?)らしい。その他の効能(副作用)としては、酸素の消費量が増える、マウスの鼻が短くなる、など。
こういったお手軽で素人にもわかりやすい技術っていうのはきっと、簡単に実用化されたりするわけで、気がついたら、のっぺりとした顔のひとが増えちゃってたりして。ちょっと恐い…。

小嶋さん (Cell: vol.121(3) 401- Dorkin and Losick)
バチルスの胞子形成において、σEσFが効いているというお話。一度、胞子形成が始まってしまった胞子が、σ因子の有り無しなどで再びふつうのcellのように成長していくみたいです。
σEやFがSpoIIP, SpoIIQなどを複雑に制御していることから、cellが無駄に成長することを防いでいるようですが、私はこの論文をちゃんと読んでいないので、どのあたりがCellに載るようなすごいお話なのかなあと。
(やっぱりラストオーサーがビッグネームだから?!)自分で読んでみることにします。


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