2006年 7月 3日

瀧口陽子さん (Nature: vol.440 (7087), vol.441 (7094)を紹介)
migrating cellにおけるRhoAのactivityをFRETで見たという話(p.1069)。RhoAの活性は細胞の進行方向側の面で高くなり、同じGタンパクの仲間であるRacが活性化するとRhoAの活性は抑えられる。RhoAの活性が高い方が赤く、視覚的にわかりやすかったです。
個人的には、Drosophilaのキノコ体が全然キノコに似ていないのが気になりました。

寺島さん (Science: vol.312(5779)を紹介)
ミトコンドリアで、プロトンが漏れて入ってくるのを防ぐlidの役割をTim50がしているという話(p.1523)。今回のMIPに選ばれていたように、よくわかる内容でした。基本的なところをおさえて説明してくれたから、初心者にもわかりやすかったのだとM1にはもっぱらの好評でしたよ!
それからTimとTomって何だかキャラクターの名前みたいでかわいいね、なんておよそ勉学と関係ないことを言っていました。
シロイヌナズナの、microtubuleとcellulose合成酵素の動きを顕微鏡で追ったという話(p.1491)は、ぜひ動画でその様子を見てみたいなと思いました。

小池くん(PNAS: vol.103 (9)を紹介)
速報デビュー、お疲れさまでした!翌日はわたしがコロキウムあたってます。(頑張ります…)。それはともかくとして…
ATP dependentなproteaseであるFtsHの結晶構造が解かれた、という話(p.3066)。分解されるタンパク質がやってきて、ATPが分解されるときに構造がタンパク質を“飲み込む”形に変形するというモデルがダイナミックで面白いなと思いました。
ただ、どんな実験で、その形になると予想するに至ったのか よく分かりませんでした。

松浦さん(EMBO J.: vol.25 (11)を紹介)
heat shock gene のmRNA5'-UTRの構造をNMRで解いたという話(p.2487)。温度が上がるとSD配列の部分がほどけて構造が変化した結果転写が始まる 。
mRNAは多彩な技を持っているなぁと改めて感心しました。

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