2006年11月 6日
めっきり秋めいてきました。こんにちはこんばんわ、寺島です。
今週は坂野さんのscience、小池君のPNAS、本間さんのEMBOでした。
それぞれの内容としては、scienceでは共生菌と病原性菌の話が面白かったです。
同じ遺伝子群でも使う細菌によって結果的に異なる効果を起こすというのは、生物間の駆け引きにおいてどこでお互いが妥協できるか(共生するか攻撃するか)ということかと思われます。
こういった現象は人間社会にも当てはまるわけで、同じ兵器、外交カードを持っていても状況によってその効果は変わってくるわけですから。
生物学はマクロ、ミクロ共に社会学でもあるのではないかと思います。
PNASではピックアップされていた3題の中ではたぶん最後のコーロバクターの話が一番面白そうに見えました。
発表の仕方については皆さんから色々言われていたので言いませんが、僕がアドバイスするとしたら、Microbiology以外も面白い、といったところです。
分4にいるとついついMicrobiologyに走りがちですが、また、それぞれの趣味、興味があるので一概には言えませんが、特に今回のPNAS(103)31ではbiophysicsに、内容は知りませんがタイトルは面白そうなのが結構ありました。
色々読んでみるのもよいと思います。
EMBOではミトコンドリアの分裂の話に興味を持ちました。
去年のコロキウムで福岡さんがミトコンドリアの話しをしたのですが、それまで僕はミトコンドリアの形態が長いフィラメント状であることを知りませんでした。教科書を信じてずっとカプセル形だと思っていたわけです。
このような細胞小器官のダイナミクスというのはこれからどんどん面白くなる分野なのではないかなと思います。
さて、来週再来週は生物物理でお休みなのです。体調を崩している方が多いようですが(僕を含めて)、万全で学会に臨めるよう早く回復しましょう。
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