2007年 1月22日
小池くん (Nature: vol.444(7121), vol.444 (7122)を紹介)
初Natureお疲れ様でした。
表紙にも載った、レプチン異常のマウス(太っている)の盲腸にいる微生物群は正常のマウスの微生物群とは異なり、無菌状態のマウスに接種させたら太った、という話(p.1027)。
レプチン異常のマウスが飼っている微生物が原因で太るのか、それとも正常のマウスでもその微生物群を飼えば太るのか、どっちなんだろうと思いました。
この話の逆で、ある微生物群を摂取したら痩せる、みたいな話があったらいいのになあと思わず考えてしまいました。とりあえず納豆菌はダメらしい。
和田くん(PNAS: vol.103 (27), vol.103 (49)を紹介)
私が以前コロキウムで話したレジオネラの話の関連で、自身がホスト細胞内で生きながらえるために必要で、ホストをアポトーシスさせないようにするタンパク質SdhAが初めて同定された、という話(p.18745)。
DotA/IcmシステムでLCVからホスト側に発射されるようです。しかし、発射された後ホスト側でどんな役割を持つかはもちろんわかっておらず、これからが楽しみなトピックでした。自身の生存に必須なタンパク質がまだ見つかっていなかったというのは私にとってちょっと驚きでした。
谷ヶ崎仁さん(Cell: vol.128 (1)を紹介)
遺伝病の一種であるケルビム症の原因であるSH3BP2の一アミノ酸変異から、病気の形質(リンパ節が腫れて顔が大変なことになる、骨がスカスカになる、など)に至るまでの経緯が少し詳しくわかりました、という話(p.71)。
この前もセミナーでタンパク質の1アミノ酸置換で失明するという話がありましたが、たった一つのアミノ酸置換で多くの症状を引き起こしてしまう、と聞くとそら恐ろしい気がします。変異SH3BP2を発現させたマウスはどんなカオだったんだろう…?案外ハムスターみたいかも、なんて思ったのは私だけでしょうか。
それにしても今回はM1が多かったですね。しかもG館族ばかりだし。
別にだからどうということでは無いのですけれども。。
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