2007年 4月17日
Science 本間さん。宴会明けのところご苦労様でした。今回の記事の中では根粒形成の話題が一番印象に残っています。以前私は大豆根粒菌を使って実験していたにもかかわらず、根粒が植物側で用意されるものだったことを知りませんでした。二つの別の論文で逆のアプローチで得られたallelesが同じものを示していたというのが興味深い。
なにより、どちらにもちゃっかり名前をのせてしまっているタバタさんはエラいなあ、と。
PNAS 陽子さん。先日の細菌学会で饗場さんがRNAseEの話題に食いついて質問していたのがフィードバックしました。膜にくっ付くだとかの話もあがっていたので、今日の記事も(私的に)タイムリーだなあと。MinDと相互作用するタンパクを探してたらRNAseEが釣れたということだがRNAseEが細胞骨格につくことの生理的意義って何だろうか。それにしてもまたもやコイル状局在の話でした。先日の坂野さんの発表もあるし、MinDに付こうが付くまいが膜に多量にあるタンパク質はみんなこう見えるのではなかろうかと考えてしまいます。
かく言う自分も膜タンパク質に付けたGFPを見ていますが、今日なんかは程よく長い菌を見つけては「螺旋か?螺旋か?」とついつい『神眼』を研ぎすましてしまいました。
EMBO 和田さん。アンモニアチャンネルのふたタンパクGlnK1の構造の話題は胡散臭いと寺島さんは言っていました。今回の話ではこのふた状のものがAmt1に結合することで穴の戸締まりをしているような結論になっていましたが、そのような生化学的な証拠とかはあったのでしょうか。説明が省かれただけなのか、それとも構造分析からふたになりそうだというだけの予想にすぎないのか。題名からすると後者である気がします。そうすると確かに胡散臭い気はする。これでEMBOか。想像力も実力のうち?
でも個人的にはそういう論文好きで、私の論文読むときの優先順位は、イントロ>Discussion>結果>マテメソです、実は。大抵Discussionに妄想はぶちまけられるのでそれを楽しんでからResultsを読んで個人審議に入ります。みんなはどうでしょうか。研究者の中には(特に日本では)保守的で議論・妄想を広げられない人も多いのではないかと思うことがあります。話がそれてしまいましたね、すみません。
新書より小説が好き 谷ヶ崎
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