2009年 7月13日

中間報告会直前の速報でしたが、忙しい方もそうでない方もお疲れ様でした。 それでは、感想をば。

金吾さん Nature 2009 Vol459 Issue7243,7249
1)DNAをうまく設計して、立方体状の構造をとらせることに成功した話。 立方体の一面が開閉可能になっており、中に何か詰める事もできるらしい。 しかも蓋はロックすることが可能だそうです。最初のモチベーションが何だったのか気になります。
2)ゼブラフィッシュ胚において、過酸化水素が好中球を傷口へリクルートするシグナルとして働いていたっていう話。 過酸化水素までシグナルに使えるんだなぁと感心しました。受容体とかどうなってるんでしょうか?

大野さん Science 2009 Vol325 Issue5936
IL21を投与するとCD+8Tcellが増殖するようで、がん治療に活かせるかも?

小池さん PNAS 2009 Vol106 no.13,26
1)メチオニンの生合成制御に関わるMetJをin-cell NMRで見たよっていう話。 どうやらMet-JはDNAに非特異的に付いて動き回り、MetBOXと呼ばれる特異的配列を見つけて結合するような感じらしい。 しかし、モデルの根拠となっている測定はin-cellじゃないような。むしろ、in-cellの測定って最初の一個だけでは…
2)AAAタンパク質のClpXPがFtsZの重合を阻害することは知られていたが、新たにFtsZを分解することが明らかに。 さらに、モノマー状態よりもポリマー状態のFtsZを分解する活性が高いそうです。 ポリマー状態を特に分解しやすいころがどういう意味を持つのか気になるところです。
3)マイコバクテリアが実は胞子形成していたことが分かったという話。 結核も潜伏感染することからもしっくり来る話ではあるのですが、今まで分かっていなかったことに驚きました。

さて、前年度最後の速報感想を書いたのは僕なんですが、再び前期最後の速報感想を書くことになり、驚くべきことに何の感慨もありませんが、とりあえずお疲れ様でした。次回からはかずさの皆さんや、ひづくりさんも抜けられてしまい、ますます過疎化の進む速報ではありますが、「過疎化」するのは参加者だけに留めておきたいところです。

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