寺島くん (Nature Vol. 460, No. 7252, 7257, 7262, 7267)
微生物も環境変化を予測して備えるという話。パブロフの犬みたいな条件付けが微生物でも起こるか、大腸菌で確かめたそうです。結果は、環境変化のようなある刺激に対する予測は、遺伝的に制御されているだろうということらしいです。
ガン細胞で、染色体の数が増えてしまうchromosomal instabilityの機構の話。 centrosomeの数だけでなく、染色体が分離する時に起こる、ラギング染色体というのも関係しているらしい。ところで皆様、ヒトの染色体は46本ですよ!(by Dr. Y.) 私も聞きながら、23対46本という数字は頭に浮かんでいたのですが、あれえこれに性染 色体を足すんだっけ?などとぼーっと聞き流してしまいました。反省。
本間さん (PNAS Vol. 106, No, 29, 45, 46)
ヒト嗅覚のGPCRであるOR17-4というGPCRをヒト培養細胞であるHEK293で大量に発現することができました。可溶化をいろいろ試したら、よく使われるDDMでなくてFCがよかったとのこと。とにかく大量に発現できたというのがキモなのでしょうか。
O157の毒素であるオートトランスポーターEspPがトランスポートされるしくみの一端の解明。YaeT, Omp85のホモログであるBamAとこのEspPが結合していることが実際に見えたというもの。Omp85は、オートトランスポートのアシストをすると予測されていたので、どうやらそのモデルは正しいらしい、ということです。