2010年 1月25日

北島さん(Nature 7277, 7278, 7279)
p326: quorum sensingに応じて光るバクテリアを作った話。 便乗して動画を拝見させていただきまして、それがとてもきれいでした。ものすごく小さな時計を作っていろいろ利用してやろうというのは、けっこう多くの人が注目していることなんでしょうか。この論文での系と比較すると、勝さんのKaiはおよそ24時間の周期と温度保障性と転写翻訳系などが不要でシンプルな点でやっぱりアドバンテージがありますね。この論文での周期は1, 2時間なので、組み合わせて何かできないか考えると楽しいです。
p98: より高度に神経を抑制できるロドプシンがわかったよ、という話。transfectionの効率や発現量の影響、functionalなタンパクができるかどうかなどの話題が出ましたが、目的とはまた別の話なので調べてないのでしょうか。ちょっと見てみたらやっぱりsupplementsにもありませんでした。1万年後くらいに人類洗脳に使われそうな技術だと思います。SF小説が書けそうです。

高橋君(PNAS vol.106, #31, 33)
p12700: BARで膜に入り込むツノが2本あるのが見付かった話。そういえば、ツノが1本あるのが見付かったという論文を4年にあがるときに課題で出された記憶があります。懐かしい。ほんとにいろんなタイプのBARがあるみたいですね。バクテリアには無いのでしょうか?同じ祖先を持つタンパクでよく知られてるものはないのでしょうか?なんでこのごろになって沢山出てきたの?いまさらですが、近頃、勉強したいことがたくさん出てきます。時間がない。
p13780: シリコンナノワイヤーを脂質膜でコーティングすると電流が流れやすくなる話。イオンチャネルを形成する両親媒性ペプチドを添加すると、カルシウムでチャネルの開閉を制御できるらしい。実用を考えたとき、この装置の安定性が問題になるかと思うのですが、どうなんでしょう?

須藤さん(Cell vol.138, #3, 4, 5)
p990: srGAP2のF-BARの話。まず、電顕でcontrolが無いのが気になりました。なめらかな膜を作ることはできたのでしょうか?なぜsonicationしようと考えたのか不思議ですが、曲率が違うと違うはたらきをするのかな?やはり構造を作るまでの過程が見たくなるものですが、リポソームのムービーはありませんでした。しかし、ニューロンの移動の様子や、突起がカタツムリの目のようにうごめく様子が240倍速、100倍速で見られます。
p525: massでK-Cl transpoterのリン酸化部位を決めた話。新しい使い方を考えつく人がいるものだと思いました。この方法でいろんな修飾部位がわかりますね。先日、マス2スペクトルの見方を少しだけ教わったので、おおっと思いました。

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