2010年 6月21日

(注・管理担当小嶋から;今日は担当の陽子さんが体調不良で欠席されたため、急遽金吾さんが感想を書いてくださいました。金吾さんありがとうございました。)

Science(LiNaさん)
Vol. 328, No. 5983, p. 1295
非常に明るく、しかも色々な励起蛍光波長域を持つ蛋白質が次々と作られて来ています。従って、大きなコンフォメーション変化を起こすリガンド結合蛋白質さえ存在すれば、それらを融合させて作ったプローブ蛋白質がこれからも報告されてくるでしょう。
今回は、早速、c-di-GMP(詳しくは野々山さん、森本さんまで聞きにいきましょう)の細菌内濃度分布を見てみましたという仕事です。遊泳可能な、もしくはべん毛を持っているときと、付着している場合やべん毛を持っていないときなど、遊泳不能な細胞とで濃度が異なることを明らかにしています。分布の違いがどのようにシグナルとして伝わっていくのかもそうですが、どうやってこのような不均一な分布が出来てくるのかも大変興味深いところです。
ちなみに、この号の1281頁はFCHo蛋白質、陽子が今研究しているF-BAR蛋白質の1つです。次回からは是非、読んで下さいね(他の皆さんも)。宜しくお願いします。

PNAS(本間さん)
Vol. 107, No. 8, p. 3846
八木田さんとは留学生レジデンスの隣にあるどんぐり保育園でご一緒しました。そう言えば、この保育園、日周性(近藤研)、季節周期への応答(農学部吉村さん)などの研究をやってる方が、偶々ですが、多かったです。みんな良いとこの雑誌に論文が出てました。
やはり周期性を実験結果としてきれいに出すのは大変難しいようです。そう言う意味でも、近藤さんの所の3日間に渡って蛋白質のリン酸化状態が周期的に変化するデータは、驚嘆に値すると思います。ところで本当にマスターレギュレーターなるものがあるのかしら?何か仮説だけが先走りし過ぎている様で、ちょっと怖いなと思っています。(学部生の頃、本当にモルフォジェンがありそうだ!っというときには、まっこと、どきどきワクワクしましたが)
ちなみに、関係ありそうな論文が見当たらない場合はいいですが、モーター蛋白質やチャネル蛋白に関する論文が沢山有った様なので、4冊も読まなくても良かったように思います。

金吾

BACK