2010年 9月6日

夏休みが終わって最初の久々の速報です。でも今日も35℃の気温予想です。私は今年の夏、ばてて体調を崩しました。(崩しています。)
早くなが〜い冬が来ないかしら。さて本題、

Nature(誠司さん)
Vol. 466, No. 7300, p. 891
Diphthamide合成酵素Dph2 の解けた構造から、この蛋白質がIron-sulphur enzymeであることを予測し、またこの知見を元に質量分析や分光学的手法など微量分析を駆使してこの酵素の担う化学反応を突き止めています。その結果新しDiphthamide合成経路が発見され、その過程でラディカルが重要な働きをしていることが分かりました。
ラディカルというと、巷では昨今、老化癌化の原因と見なされ一方的に悪者扱いされていますが、免疫細胞の重要な武器ですし、今回の様な化学反応の進捗でも必須な訳ですね。やはり色々な見方をすることの大切さを思い知らされます。
しかし紹介記事(p. 877)のタイトル、A radically different enzyme、やはり洒落の文化が違うんだなあ、うまくつけるものです。

PNAS(鈴木君)
Vol. 107, No. 32, p. 14194
ParA、ParB、アクチンのご先祖様の1つです。すごくダイナミックに分布を変えることが分かりましたが、では一体どんな機構で? もちろん重合脱重合も効いているのだと思いますが、それだけなのでしょうか? 今後に期待です。
いつかNature、Science、Cellにミオシンの先祖のモーターの論文がドド〜ンと載ることになるのかもしれません。

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