2010年 10月4日

高橋さん: Science
 報告の4つはどれも、「へ〜」という面白そうな内容でした。その中では、ネズミの寄生虫の話がとくに面白かったです。Trichuris muris(ネズミ鞭虫)という線虫の卵のハッチに周りにいる微生物が影響をするという話です。FimHという繊毛が卵に結合してハッチをトリガーしているということですが、データ的には怪しいと思います。

小池さん:PNAS
 夏のゴードンで聞いて、特に面白いと思った発表が論文になっていました。やっていることは単純で、質量分析装置を用いて、細胞のコミュニケーションにより作られる分泌物質を同定するということです。これは、その物質の同定とその後の物質の生物活性の解析の2つに研究が分けられます。

金吾さん:EMBO.J.
 べん毛交流会に参加されて、名古屋にも来て頂いたGuy Cornelisさんの論文紹介がありました。メインに紹介してもらいたい内容でしたが、最後に、簡単に触れるだけになってしまって残念です。融合した蛍光蛋白質の局在から、アセンブルの順番を推定しています。YscCがアセンブルのスタートとして提案されています。べん毛ではFliFが重合してMSリングが作られるのがスタートとして提案されているので、大きく異なります。我々の研究室でのメインテーマの1つにして、誰かがこれを明らかにしてもらってもいいかもしれません。

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