2011年10月17日

Nature No.7356

Article #7356, page 353/NV page 305:Peering into the spark of life
Mg2+が生体内でセカンドメッセンジャーとして機能するというお話でした。MAGT1に変異が起こってMg2+の取り込みが低下し、PLCγ1のリン酸化が阻害されるということなのですが、この時同時にCa2+の取り込みが低下する理由がよくわかりませんでした。モデル図にも何も書かれていなかったので今後の研究に期待します。

Letter #7357, page 506: Legionella pneumophilla SidD is a deAMPylase that modifies Rab1
T4SSエフェクターの毒性を抑制するタンパク質として、SidDが見つかった、という内容でした。Rab1にAMPが付加されると毒性を持つため、SidM(AMP付加)、SidD(AMP脱離)でそれを制御しているようです。毒性を持つ菌というと、宿主を破壊するために特定のタンパク質を産生する、というイメージしかもっていなかったので、タンパク質に対するAMPの付加によって毒性をコントロールする菌が存在していることに驚きました。

Article #7356, page 343:TypeVI secretion delivers bacteriolytic effectors to target cells
T6SSに関する論文でした。Tse1及びTsi3を対象に注射することで、対象のペプチドグリカンを分解し、自身はTsi1がTse1 に、Tsi3がTse3 に相互作用することでペプチドグリカンの分解を防いでいるようです。これに関しては良いのですが、まだ殆ど分かっていないe2までモデル図に載せる必要はないかもしれないな、と思いました。

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