2011年12月19日

竹川君 Naure volume 476
#7358
(1)コウモリの獲物の熱を感知する方法の話。選択的スプライシングによってできたTRPV1-shortが温度感受性を持つらしい。
#7360
(2)植物の花を咲かせるメカニズムの話。FTが14-3-3タンパク質と結合することによって核内の転写因子OsFD1と結合し、OsMADS15が活性化し、花成誘導が起こる。FTと花成誘導の関係がより明らかになったという論文でした。
(3)β酸化回路を逆転させて、大腸菌でバイオ燃料を作ったという話。他の微生物への応用に期待です。
#7376
(4)Anomalocarisという動物の目の化石を観察したところ、個眼がたくさんあった!という話。確かにこんなにたくさんの個眼があれば、水中でもかなりの視力を持ちそうですね・・・。
(5)ヒトの電位作動性プロトンチャネル(HV1)が高いプロトン選択性を持つらしく、変異体解析を行ったところD112がそのプロトン選択性に重要である事が明らかになった論文。

平子さん PNAS vol.108 no.32
(1)トランスフェリン(TF)による鉄イオンの取り込みの仕組み。鉄イオンとTF、TFRの共結晶が解かれたという話。鉄イオンが結合しているTFが受容体に結合し構造変化が起こって取り込まれる。エンドソーム内のpHによって鉄イオンだけが取れ、TF とTFRはまた再利用される。こうして鉄イオンの取り込みが起こる。
(2)バクテリアが抗生物質耐性をもつ話。toxinが転写を押さえて休止期に入ることによって耐性をもつのだが、普段はanti-toxinによって抑えられている。Lo プロテアーゼがanti-toxinを抑えることによって休止期に入り耐性を持つようになるらしい。
PNAS vol.108 no.33
(3)VCAとArp2/3 complexが結合することによってアクチンの枝分かれを活性化しているという話。これまでVCAとArpは1:1で結合していると思われていたが、今回2:1で結合することが明らかになった。
(4)植物において父性由来のクロモソームがうまく分離できなくなって排除されるらしい。

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