2007年 12月17日


誠司さん (Science 2007 Vol.318 No.5851, 5853)
時計遺伝子KaiABCのお話。KaiCにはリン酸化部位が二つあってリン酸化の違い によってサイクルが制御されている。←と、ここまでは以前にでた論文と同じ、 KaiAの関与の仕方に一考察加えています。ゴキブリロボットのお話。これ、応用 次第で「家庭のゴキブリ駆除ロボット」とかになってくれるといいのですが、無 理かな…。

小原さん (PNAS 2007 Vol.104, No.38)
staphylococcal superantigen-like (SSL) proteins 7とヒトIgAの複合体の結 晶構造が解かれたお話。黄色ブドウ球菌は常在菌でありながら、時には病原性を 示すやっかいな菌です。SSL7-IgAの結合部位はFcαRI-IgAと非常によく似てい て、細菌は感染するためにこの形の毒素を作っているらしい。ホストにとっては 厄介きわまりないのですが、賢い戦略だと思います。

須藤さん (EMBO 2007 Vol. 26, No14, 18)
 エキソサイトーシスに関わるExo70のお話。Exo70がリン脂質に結合すること で、細胞膜における分泌小胞の行き先を決めてます。リン脂質の特異性が結構あ りますね。Rhodopseudomonasのbacteriophytochromeのお話。光センサーがレドックスセンサーへ進化(?)したらしい。環境へ対応するためか、他になにか引き金があったのか、何にしろ細菌の進化は速くて、無駄が少ない気がします。


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