2013年5月13日

平子さん Nature vol.492, No.7429, Vol.492,7430

376
心筋細胞の再生とmicroRNAの関連性
 成長したら殆ど分裂しない心筋細胞に、あるmicroRNAをぶち込むと分裂したという内容でした。しかし、そのmicroRNAの種類が膨大すぎて(590細胞で95種、199a細胞で600種)詳しい反応経路は不明らしいです。心筋梗塞治療への応用が期待されます。

387
PAR1というGタンパク質結合レセプターの構造
 この受容体は血栓や体内の炎症などに大きく関わっているらしいです。リガンドであるVorapxarとの共結晶で構造解析していました。

89
エディアカラ生物群について
 海洋生物と思われていた生物の一部が陸上生物だったのでは、という論文。化石のできた条件などが根拠らしいです。平子さんの言ったように、水の有無とか大気の酸素濃度、重力などを考えるとふにゃふにゃの生物に陸は無理なんじゃないか、って思いました。

57
プレセニリンという膜タンパク質を切るプロテアーゼの構造
 結晶構造解析です。ありとあらゆる生物からプレセニリンファミリーを取ってきて、手当り次第に大腸菌で発現→いい感じで発現したものを精製して結晶化という力技。

尾上さん PNAS Vol. 110 No. 9,Vol. 110 No. 10

3375
微小管上を動くcargoの動きを超分解能顕微鏡で見た
 微小管から微小管に移動する際に4パターンの運動(ポーズ、パス、スイッチ、リバース)が見られ、cargoの動きが変わった。Liveイメージはわかりやすいですね。

3381
細胞内移動でのダイニンとキネシンの関わり
 輸送する小胞を光ピンセットでとらえ、張力を測った。結果,−側への移動のときにはダイニンのみ、+の移動時にはダイニンとキネシンの両方が結合→ダイニンが外れてキネシンのみに、という事が起きていた。

3812
抗生物質タイジェサイクリンの構造
 70sリボソームとの共結晶です。きれいでした。

3859
DNAを引っ張る
 DNAを引っ張ってまっすぐにした際にどのような事が起きているのかは、1、peeling 2、inside-strand-separation 3、B-to-Sの3つのモデルがあります。今回3つのモデル全てが起こり、イオン濃度でどれがどの程度起きているか分かった、という話でした。聞き逃したのだと思いますが、DNAが引っ張られる現象が生体内でどんなときに起きているのかが気になりました。細胞分裂時とか?

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