2014年1月27日

尾上さん Nature
Volume503 Number7475 pp165-306 (14 November 2013)
Volume503 Number7477 pp437-562 (28 November 2013)

1、アメリカNIHの予算配分について。予算の一部がカットされてお取り潰しになる研究計画が出てきたらしいです。巨大プロジェクトを行うor小さくても重要なプロジェクトを何個も進める、どっちも大切で困った困ったという話でした。

2、HIV抗体薬について。ウイルス複製を抑制するいい抗体が見つかったという報告でした。こういう系のテーマは具体的成果が出るまでが長そうで、お金と忍耐が必要だろうな、といつも思います。早く臨床まで進んでほしいです。

3、スプライシングマシーンのDNA切断に関わるMg2+について。スプライソソームの活性部位のMg2+をCd2+に変えたりして分析。Mg2+が結合しているのは酵素タンパク質ではなくRNA成分である、という事が分かりました。

4、DNA複製と相同組み替え。真正細菌などはDNA複製をひとつの起点から行うのに対し、ほとんどの古細菌と全ての真核生物は、複数の起点を用いて複製を行います。また、いくつかのウイルスでは相同組換えに依存した開始機構が働いておりそのような機構が古細菌でも働いていることを示していました。

森さん Science
Vol. 342 Issue 6155
Vol.343 Issue 6166

1、中国で大流行中のH7N9インフルエンザウイルスの論文。ウイルス血球凝集素 (HA)の宿主受容体との結合程度を調べていました。鳥とヒト、両方に結合しやすくなっている株が見つかったそうです。やはりこのテーマの論文は中国の方が多いですね。もっと研究が進む事を期待します。

2、T6SSの論文。幾つかの細菌種の T6SSは、有毒タンパク質(エフェクタータンパク質)の細胞への侵入に反応しているらしい拮抗性行動を担うものであることがわかった。

3、メダカのメスの交配相手に関する好みについて。メスはオスが強いかどうかだけでなく、見慣れたオスのほうが交配したがるらしいです。さらに、ニューロンの反応なども見ていました。

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