2014年11月10日

稲葉さん
Nature Vol.514, 7520 and Vol.513, 7519

1) ヒトの表皮にいる細菌のめたゲノム解析を行った論文。普通の事しか書いていないらしいです。ただ、今まで知られていなかった菌がたくさん見つかったため、今後の様々な研究のとっかかりになりそうです。
2) エボラに対するZMappの話。現在あるZMappのうち、何種類かを混ぜてアカゲザルに投与したところ生存率がかなり上昇したそうです。実際にギニアなどで感染を引き起こしているウイルスにも使用出来るそうなので、これからはヒトに対しても臨床試験的に投与されていくのではないでしょうか。
3) 腫瘍とマクロファージの相互作用が以前から示唆されていたが、今回はっきりと示した論文。
4) RNAi dependent epimutationsにより真菌が抵抗性を獲得するが、それは不安定な物だそうです。何が大事なのか分からないと言っていました。

尾上さん
PNAS Vol.111 no.31, 32 and 33

1) 説明無し。
2) コーロバクターのmotilityについてで、細菌の形状がmotilityに重要だそうです。菌体の回転が後退時は前進時の2倍くらいあります。
3) 細菌の転写、翻訳には協調性があるが、それにはフリーリボソームが重要であるという話。
4) シュワネラのべん毛と運動能の話で、側べん毛がある方が運動能が上昇することがわかった。側べん毛があるとスイッチバックの時の方向転換角度が小さくなり、より前方へ進めるようです。
5) 鏡像タンパク質がGroEL/ESに認識され、活性を持つ事が分かったという話。なかなか面白いと思いました。
6) βガラクトシダーゼの4量体を単粒子解析で3.2Åで解きました。普通に解析しただけらしいです。
7) カロリー制限により寿命を延ばせるという説を、出芽酵母と過去の論文を検証して異議を唱えた論文。
8) レジオネラのT4SSのコアコンプレックスを電顕で見て、モデルを示した論文。
9) 赤血球にも生物時計があり、それはヘモグロビンの酸素輸送とプロテアソームによって周期が生み出されているらしいです。
10) 説明無し。

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