郷原さん
1: 鉄イオンクラスターのヒドロゲナーゼHydAの活性化のプロセスの解明の話。分光学的手法を用いて、システインが足場として働くことを明らかにした。
2: AAA-ATPaseのTRIP13の作用機構の解明の話。TRIP13とp31comet、Mad2が複合体である場合、細胞分裂の進行が阻害され、複合体が解離した場合、細胞分裂が進行するらしい。
3: モノマーとして働き、結合部位が1つだけであるにも関わらず、アロステリックに働くヒトのグルコキナーゼの話。グルコースありなしでの結晶構造を解明し、変異体のNMRを用いた解析をすることで、その機構の解明が進んだ。
4: レジオネラ菌の増殖機構の解明の話。液胞内で増殖するために、膜上で働くMavNが必要であることを示した。IV型分泌系が関与しているらしい。
5: 巨大ウイルスの新種発見の話。永久凍土から単離された2種類目のAcanthamoebaに感染する巨大ウイルス。温暖化の影響が懸念されている。

竹川さん
1: 遺伝子発現の振動の話。Quorum sensingのactivatorとrepressorを片方ずつ大腸菌で発現させて、2種類の菌を混ぜて振動させたことが新しいらしい。これらにCFPおよびYFPを融合することで、蛍光観察から、よりロバストで周期的な振動を観察することができた。
2: 麻薬や鎮痛剤となるオピオイドの生合成の話。今まではケシからの精製や化学合成でしか得られなかったが、多くの遺伝子を酵母に組み込むことで、簡便に合成できる様になったらしい。収量を上げる工夫がさらに必要になるらしい。
3: 小胞の融合に関与するSNAREの機構解明の話。R SNAREとQ SNARE、SMタンパク質が機構に関与していることから、これらの共結晶をいくつか解明した。これらが複合体を形成することがわかり、新たな中間状態を含むモデルを提案した。
4: アーキアのDNA分配の話。AspAという遺伝子がDNAと結合することを結晶構造等で示した。また、これとオペロンを形成するバクテリアにも見受けられるParAとParBの結晶構造等を解明し、ParBのC末端側はバクテリアではなく、真核生物のヒストンに似ていることがわかった。これらのことから、アーキアのDNA分配の機構はバクテリアと真核生物の機構が混在するとわかった。

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