(1) Gabriel Castrillo et al.
リン酸の取り込みに関わる遺伝子の変異体と土壌での細菌群集の構成をみることで、リン酸ストレス応答の転写調節因子が免疫応答を直接制御する機構を示した。栄養に関して競合する微生物を調節できるのは、すごく重要な機能だと思いました。
(3) Didier Ndeh et al.
非常に複雑な糖であるラムノガラクツロナンII(RG-II)の、腸内における分解に関わる過程と酵素を解明した。分解能の獲得における、腸内での菌の進化に深く追求している。この報告の中で、２１個の酵素遺伝子を全て同定しており、そのうちのいくつかは結晶化までされている。すごい情報量です。
(4) Ieva Vasiliauskaite-Brooks
グルコースおよび脂質の代謝を制御するアディポネクチン受容体（ADIPOR）について、報告されていたADIPOR1の結晶構造の修正、FFA分子と結合した状態でのADIPOR2の結晶構造が報告された。この報告から、ADIPOR1とADIPOR2の構造の違いによって、それぞれの触媒する反応段階が異なることが示唆された。以前の報告を修正している論文は初めて見ました。