興味を持ったものをいくつかピックアップして、感想を挙げます。

小嶋先生 Nature #7689, 7694, 7721
3冊から6報紹介されました。

Gaozhi Chen et al. Sangwon Lee et al.
FGFの他にFGFRに結合し複合体を形成するKlothoというタンパク質は、足場タンパク質としてFGE-FGFRの結合に寄与することが、結晶構造を解く事で明らかになった。Klothoは老化にも関わっているとのことで、関連性が気になる。

Melinda M Diver et al.
Monobodyという抗体をもちいて結晶を解く事ができた点と、GxxGモチーフに関する実験を行っている点に興味を持った。自分の実験の参考になるかも知れないので、読んでみます。

井上さん Science #6391, 6395
2冊から3報の紹介。

Mark Mimee et al.
胃腸の健康状態を、細菌をもちいたシステムで感知できるデバイスの話。ベンチャーっぽい発想で面白いと思う。人間への投与はまだ先か。

Eric Augier et al.
アルコール依存症を分子メカニズムの観点から明らかにしようと試みている。GABAの量が関係しているらしいが、怠け癖対策として、リスクを負ってでもアルコールを摂取する、そのモチベーションだけをアップさせることはできないだろうか。

三野君 PNAS vol. 115 #32, 33
2冊から3報の紹介。

Sourav Banerjee et al.
ウコンなどに含まれるクルクミンがガンに効くらしい。ガンに効くというトピックは最近のはやりのようで、井上さんの紹介にもあった。構造も出ているが、クルクミンがすっぽりとはまることでキナーゼ活性を阻害するが、クルクミンはウコンにおいてどのような働きを持つのかが気になる。

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