伊村さん Nature vol562 issue 7725, 772, 7728
Light et al:グラム陽性菌の電子伝達放出システムについて。グラム陽性のリステリア菌がグラム陰性シュワネラ菌と同様に代謝で生じた電子を細胞外へ放出していることを見つけ、遺伝子を同定した。FADから形成されるFMNという電子受容体を介して、細胞外へと電子を放出している。嫌気条件下で酸素の代わりの電子アクセプターとして細胞外に電子を出すらしい。嫌気条件での生育に必要なシステムらしい。

小嶋さん Science issue 6393, 6398, 6403
Howard et al:ミツバチが数を認識を出来るかどうかについて。黒丸や四角のシンボルで数を表し、数が多いあるいは少ない方にsugarを置き、学習させる。その後、シンボルの無いゼロを見せた時にどちらを選ぶか調べると、数の少ない方にSugarがあることを学んでいるミツバチはゼロを選ぶ(傾向がある)。特に、大きい数と比較させると有意にゼロを選ぶことができるらしい。面白いけどにわかに信じがたい現象だと思う。

井上さん PNAS vol115 No28
Oki et al:毒素性大腸菌のIVb型線毛を介した細胞接着。IVb線毛のpilinはCofA(major)とCofB(minor)からできている。CofBが線毛先端で接着すると思われていたが、実はCofJという分泌系タンパク質がCofBと結合し、CofJを介して宿主に接着する。立体構造解析から、CofJのN末端がCofBと結合し、テザーされる。また、CofJは多数のチロシン残基を持っており、それらが細胞接着に関与すると考えられている。接着の戦略としてなかなか面白いシステムだった。

BACK