本間先生 Science #6430 , #6433 , #6434
3冊から8報の紹介です。
Ying Yin et al.
ヒトはカルシウムチャネルであるTRP8によって冷たさを感知するが、冷感剤であるPIP2、およびカルシウムを含むTRP8の構造をクライオ電顕で解いた話でした。特にPIP2は二つの異なる様式でTRP8に結合し、アロステリックに冷却剤の検知を容易にしているそうです。熱を感知するメカニズムとは対照的だというのが面白かったです。

Alex P. Vaz et al.
ヒトの記憶の呼び出しと脳波の関係についての話でした。内側側頭葉と連合皮質との間の脳波が記憶の呼び出しに関連しているそうです。記憶に関することは未知なことが多くて興味深かったです。

井上さん PNAS vol.116, #4, #9
2冊から4報の紹介です。
Gisela Di Venanzio et al.
アシネトバクターがどうやって多剤耐性プラスミドを獲得していくかについての話でした。アシネトバクターは近接した菌を無差別に殺すⅥ型分泌システムを持っているが、そのシステムを抑制することで追加の抗生物質耐性カセットを獲得していくそうです。ちょうどコロキウムの準備で分泌装置についての論文を呼んでいたので興味深かったです。

Oliver W. Bayflied et al.
Thermus thermophilusの耐熱性バクテリオファージP23-45のin vitroパッケージングについての話です。補助タンパクによってカプシドの構成単位が拡張されることで、構造的完全性を維持しながらHK97カプシドの体積の2倍にもなるP23−45カプシドが形成されるそうで、その構造についてクライオ電顕で構造がわかったそうです。

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