Yazan M.Abbas et al.,
V-ATPaseの構造に関する話でした。この論文の新奇な点はレジオネラのSidKというV-ATPaseに結合することが知られているタンパク質を利用してSidKと結合するV-ATPaseを探索し、新しい結合部位を見つけだすことが出来た点であるそうです。
Katarina L.Grasby et al.,
MRIによる脳の大脳皮質構造とヒトゲノムの全ゲノム関連解析と神経精神疾患の遺伝子座の関連性について調べた論文でした。50000人分のデータを用いることで、関蓮する遺伝子領域を決めています。以前ゲノム関連解析を行ったことがありましたが、ここまで大規模な研究ではなかったのでスケールの違いに驚かされました。
藤原くん PNAS vol.117 no.22、19
2冊から4報の紹介です。
Gregory Slaybaugh et al.,
酸性条件で細胞膜に挿入するpHLIPというペプチドの膜挿入の経路、速度、構造変化のタイミングなどをMDによってシミュレートしたという話でした。細胞はガンや炎症状態では酸性になるので、このペプチドによってそれらの細胞を標識するということが可能になるかもしれません。
Aimee D. Potter et al.,
黄色ブドウ球菌とその宿主の栄養状態についての論文でした。宿主の代謝経路を遮断する実験をおこなうと黄色ブドウ球菌はアスパラギン酸トランスポーターをもっているのにもかかわらずアスパラギン酸を要求し、それは過剰なグルタミン酸などの条件によってトランスポーターの機能が失われているためであるとわかりました。黄色ブドウ球菌は人の生活に密接に関わる菌であるので、定期的に新しい知見が得られているのだなと思いました。