2011年12月5日

郷原くん Nature #7359, 7368, 7372
 郷原くんの紹介は、以前に比べて要点を上手に説明できていたように思いました。4報の紹介のうち、ガン細胞におけるトリプトファンの取り込みが増えることを明らかにしたOpitz et alの論文が興味深かったです。勉強不足で、トリプトファンにTDOという酵素が作用して得られるキヌレニンという物質については全く知りませんでした。キヌレニンに受容体AHRが結合すると核に移行し、細胞の増殖などに関与するようです。また、以前特定領域研究のテーマの一つになっていた、chemistryベースのモーター(合成化合物の回転)の話(Kudernac et al)では、表面を実際に動く車のような化合物が出来たことが新しく、nature向きの論文でした。

岸くん Science #6050, 6058
 岸くんも速報の説明に慣れてきたようですね。前回に比べて分かりやすい説明でしたが、もう少し論点を明らかにして話すようにすれば、もっと良くなるように思います。紹介4報のうち3報は細菌の抗生物質耐性に関わる話で、硫化水素が細胞内酸化の防御にはたらく話、抗生物質の濃度勾配が存在すると耐性菌が出現するという話などがありました。

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