小嶋さん Nature #7696(3/15), #7701(4/19), #7704(5/10)
5報紹介されました。その中の3報の感想になります。
2)Nate et al.
H+感受性Na+チャネルの構造解析について。これまで開いた状態と不感作状態の構造は分かっていたが、今回はcryo電顕を用いることで閉じた状態の全長構造が確認された。
3)Pao et al.
ユビキチン系でのサブユニット間の輸送において、スレオニンがユビキチン分子の輸送に関与しているという話。これまでユビキチンに関連するアミノ酸はシステインくらいしか知らなかったが、他のアミノ酸も関与しているというのが意外であった。
7)Toshiyuki et al.
メスのハエに感染し、オスの子のみを殺して生存するバクテリアが、オスのX染色体のセクリゲーションを阻害することでオスを殺していたという話。生存のために合理的な手段を取っていて興味深いと感じた。

錦野さん Science #6379(3/2), #6388(4/4)
4報紹介されました。その中の2報の感想になります。
2)Tu et al.
マウスの酸味を受容する細胞上に存在するH+チャネルを調査したもの。今回はマウスの例のみであったため、他の種のものと比較した結果が気になった。
3)Lee et al.
ヒトのSKカルモジュリンチャネルの構造解析について。ニューロンにおいて膜電位の調節に関与しているCa2+活性化Kチャネルの構造をcryo電顕を用いて明らかにしたところ、Ca2+非存在下ではチャネルに結合するカルモジュリンが不安定になっていた。一方で、Ca2+存在下ではカルモジュリンが安定して結合することでチャネルの開閉に関与できるようになっていた。イオンの有無で構造の安定性が決まるという点が面白かった。

BACK