Nature 本間さん #7848, 7861, 7862
3誌から8報の紹介でした。
Jaime Agudo-Canalejo et al.,
オートファジーが液滴を除去する仕組みに関する論文でした。in vivo、in vitroでの観察だけでなく、物理モデルによって検証している点がすごかったです。また、リポソームと液液相分離で色々出来そうだなと思いました。

Elsje G. Otten et al.,
細菌が細胞質ゾルに侵入すると、ユビキチン化され、オートファジーで除去される。その際、どこでユビキチン化が起きているのか、どんなタンパク質が関与しているのかについて書かれた論文でした。ユビキチン化というとタンパク質分解システムというイメージだったので、基質が非タンパク質であることに驚きました。また、ユビキチン化からオートファジーにつながる機構が気になりました。

Science 山崎さん #6530, 6545, 6546
3誌から3報の紹介でした。
Swathi Sudhakar et al.,
キネシンの運動を非常に高い分解能で観察したという論文でした。講義で分子モーターの運動のCGアニメーションを目にすることがありましたが、その度に、「詳細はまだ分かっていなくて正確でない」ということを聞いていたので、ついにここまで分かったのか!と驚きました。技術の発展がすごいです。

Emma R. Wood et al.,
コウモリの海馬における場所細胞に関する論文でした。マウスの先行研究で、1ニューロンに1フィールドが対応しているということが知られていたそうですが、今回はコウモリを用い、1ニューロンが複数フィールドに対応し、その組み合わせで効率的に場所認知しているということが分かったそうです。内容や意義はあまり理解できませんでしたが、実験コウモリ用に200メートルのトンネルを建設したことに驚きました。

PNAS 和泉さん Vol. 118 #19, 23
2誌から3報の紹介でした。
Francisco J. Sanchez-Rivera et al.,
p53というガン抑制遺伝子の蓄積がアポトーシスに繋がることは知られていたが、その運命決定の鍵となるのがミトコンドリアプライミングであることが分かったという論文でした。調べてみると、ミトコンドリアプライミングとは、アポトーシスシグナル伝達に関与するタンパク質がミトコンドリア外膜を通過すること(その能力のこと?)らしく、初めて耳にする言葉だったので勉強になりました。

Melina Theoni Gyparaki et al., 神経に多く存在し微小管を安定化するタンパク質であるタウに関する論文でした。タウ凝集体とは異なる、タウのオリゴマー複合体を観察したそうです。タウに関する論文はそこそこの頻度で見かけるのですが、あまり読んだことはない気がするので、今後勉強のためにも読んでみたいなと思いました。

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