Eugeniu Balaur et al.,
化学染色せずに、半透明な組織試料にカラーコントラストを付けられる手法を実証している論文。プラズモンが励起されるようパターン加工されている金属層を用いると、透過光の色はスライドの上に載っているものの誘電率に依存して変化する。自身も電顕で無染色観察を行っているが、試料の特性を変化させることなく色を付けて観察ができるこの手法は革新的なものだと思った。
Science 伊藤さん #6551, 6563
2誌から3報の紹介。
Yasuka Toda et al.,
蜜を主食としないスズメ亜目の甘味知覚の起源について、ハチドリと似たようなうま味受容体のシフトが見られたという論文。内容とあまり関係がないが、甘味=炭水化物の検出であるのに対して酸味や苦味といった危なそうな味覚はヒト以外に持っているのか気になった。
Ngoc-han Tran et al.,
活性化された小胞体ストレスセンサーが、細いER膜チューブ内でらせん状のフィラメントを形成するという論文。フィラメントといえば機械的特性をもつ細胞骨格を思い浮かべるが、このストレス応答センサーはオリゴマー化によってシグナル伝達にどのような特性をもつようになるのか気になった。