はおさん Science #6567, 6577
二冊から四報の紹介でした。
Li X et al.,
トキソプラズマ(Toxo)という寄生生物のストレスに対してミトコンドリア外膜がどのような反応をするかを観察していた。この寄生生物ストレスにより、Toxo側のエフェクタータンパク質に依存してミトコンドリア外膜による小胞(SPOT)が形成され、Toxoの育成・成長に最適な環境になるということが判明したという内容だった。宿主側からすると寄生生物の定着を促進することはおおむね良いものではないと思うので、本論で明らかにされていたToxo自身のエフェクタータンパク質の欠如の他に、宿主側によるToxo定着抑制機構を発見してほしい。

Johnson AG et al.,
哺乳類にはパイロトーシスという細胞死を引き起こすタンパク質であるガスダーミン(GSDM)があり、このGSDMの構造・機能的なホモログを細菌が有していることが分かったという内容だった。今回、比較的多くのGSDMホモログを見つけていて、種類の多さに驚いた。また単細胞生物の細菌に細胞死が生じるのは可哀想だと思った。

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