片山くん Nature Vol 633, Issue 8031. Vol 634, Issue 8032.
3報の紹介
核外移行を持ったタンパクと標的タンパクを、ケミカル依存的に繋げ、核外に搬出するというMethodの開発。ハエのコネクトームから、実際にシミュレーションで味覚神経からモーターニューロンまでの経路をコンピューター上で再現したという内容。毛皮をとるための動物の死体から検出したウイルスの解析(まだ広まっていないような潜在的に危険なウイルスの特定)。の三つについてだった。

Soneくん Nature Vol 635, Issue 8037, 8038
3報の紹介
1) 始祖鳥から現在の鳥類までの間6千万年の化石化見つかっていなかったが、見つかったという報告、保存状態が良かったため、脳の各領域の容積がわかり、脳の進化への理解が深まったらしい。
2) 細胞内共生についての話、実際に共生していることが知られている真菌と細菌の両方の姉妹種(それらは共生していることがしられていない)を、人工的に注入し、強制的に共生させたという内容、共生後に代謝の変化や変異の蓄積が起こることも観測されたらしい、共生を研究できるモデルというところもポイント。窒素固定の細菌は分裂速度が遅い。

Professor Kojima Science #6710 #6715 #6721
6報の紹介
1) COVIDの感染が実際にどのように起こっているかをCryoETでみたという内容、COVIDのスパイクがACE2に結合する時の様子を、4度から37度の間で結合の進行度が変わるという性質を生かして画像を取得して解析したらしい。
2) がんになる遺伝子変異KRASのG12Dを特異的に分解させるような薬を開発したという内容、一つの変異にしか適用できないが、変異したものだけ特異的に分解(ユビキチンを介して)できるとのことなので、副作用が少なさそうで良いと思った。
3) 植物の浸透圧応答の話も面白かった、浸透圧が上がると、翻訳が止まるのだが、そのやりかたが、浸透圧が上がった時にmRNAに直接結合し、凝縮するタンパクを使って止めるというメカニズムで、すごくダイレクトなメカニズムで面白いと思った。
4) 人工的に作ったキネトコアビーズをProphaseの核に打ち込むと、染色体が周りに集まり始めて、分裂を開始するような配置になるという内容、キネトコアだけで誘導できるということが新しいらしい。
5) AlphaFoldで予測された構造から2億くらいのドメインを分類した博物館みたいのウェブサイトが作られたらしい、自分の興味のあるタンパクも見てみようと思った。

和泉さん PNAS Vol. 121 No. 36, 45, 46
3報の紹介
1) サンゴ礁と温暖化、酸性化、の関係を2年間に渡って行った研究、温暖化がサンゴ礁の生存率を低下させたらしい。
2) コンデンシンの凝縮プロセスを物理的なメカニズムについての論文、密度が高くなり、排除効果によって凝縮するらしい。

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