成田先生 Nature Volume 655 No. 8079-8081
1. 深海の生物の多様性を調べた論文。クモヒトデのDNA系統解析を深海(>3500 m)、200-3500 m, 0-200 m、の三つで行ったところ、深海の種は他の層と比べて系統的な距離が近かった。また、三つの層でも系統的な距離が離れていた。層を跨ぐイベントの少なさを表している。

2. ディフュージョンモデル(構造モデル)を用いて新規タンパク質の作製が行われてきた。ここでは、言語モデルを使用してCRISPR-Cas9のデータ238913個のCas9だけを集中的に学習させ、CRISPR-Cas9に似たタンパク質の合成を試みた。活性を持つCRISPR-Cas9が作れたらしい(すべてのタンパクを学習させた場合はあまりうまくいかなかった)。

水谷君 Science 6758, 6759
柔軟で二次構造を持たない不規則なタンパク質 (disordered region)を特異的に結合するタンパク質を開発する方法を作ったらしい。

別所さん PNAS Vol. 122, No. 38, 39
1. 鎖状のRNAワクチンがよく使われているが、今回は環状のRNAワクチンについての話。脂質とRNAの配合を、免疫効果が最大化するように、最適化したらしい。

2. ピアノの演奏者の心境、ニュアンスを、聴衆が受け取れるかの研究。
ピアノに光学センサーをつけ、鍵盤のたたき具合を定量化した。更に、聴衆に感想を聞き、鍵盤の叩き方と聴衆の感想に相関があるかを調べた(録音した音声のみで映像無しでの実験)。当たり前だが、ピアニストの方が、一般の人よりは認識できていた。

BACK