2002年度「べん毛研究交流会」について

細菌べん毛関連研究者の皆様

  恒例の【生命としての細菌べん毛研究交流会】開催のお知らせです。広い意味での勉強の場として、研究の基礎となるような、べん毛以外を材料とした研究の発表、参加者も歓迎致します。多少、辛口になろうとも、参加者全員で、より良い研究を目的に意見を戦わせ、知恵を出し合い、お互いの研究を発展させるような場になればと考えています。規定のセッション意外でも、共に食事をしながら、温泉に浸かりながら、文字通り裸の議論ができればと思います。
  また、今回は海外からの招待講演も予定しておりますので、ぜひ、多くの方々にご参加いただきますようお願いいたします。
参加者希望者は、申込用紙に記入の上、電子メールあるいはファックスにて、下記交流会事務局宛に1月末日までにお送り下さい。

2003年度べん毛研究交流会世話人 本間道夫・相沢慎一

2002年度「べん毛交流会」

日時 2003年(平成15年)3月9日(日)〜11日(火)
会場 伊東 パレスホテル
住所 〒414-0002 静岡県伊東市湯川295
TEL 0120-10-2681
FAX 0557-36-2681
e-mail http://www.ito.or.jp/one_page/paresu/index.html

・発 表:一人30分(内質疑応答10分程度)
・ショートスピーチ15分((内質疑応答5分程度)
・発表形式:原則的に液晶プロジェクター(power pointでの発表)※OHPも用意

  いつものように、基本的には一人30分の持ち時間で、20分を発表に、残りを質疑にあてたいと思います。20分の発表ではなるべく研究の問題点が浮き彫りになるように(つまり、討論の題材となるような研究の問題点が明確になるように)して下さい。イントロも恒例のことではありますが、どの参加者も意見を交換できるように、少し意識して分かりやすく、丁寧にお願いします。特に時間をとって議論したい話題については、総合討論の時間をもうけるなどして対処したいと思います。また今回は、10分発表・5分質疑のショートスピーチをもうけて、ちょっと聞いてもらいたいというような発表も取り入れたいと思います。とりあえず、以下のようなスケジュールを考えていますが、変更や新しい企画の提案も歓迎いたします。各研究グループから少なくとも1人には話していただく予定です。参加申込用紙の備考欄に発表の形式(ロング・ショート)と発表する場合の優先順位をご記入下さい。最終的な人選は、当方にて行いますが、特に強く発表を希望なさるトピックがある場合は、その旨を前もってお知らせ下さい。なお、講演希望者が多い場合は、2日目の自由時間を短縮することもあります点、どうぞご了承とご協力お願い致します。

2002年度べん毛交流会参加申込みについて

参加申込み締め切り:2003年1月末日!
  参加申し込み用紙を交流会事務局
    名古屋大学理学部分子生物第四講座 西岡典子までお届け下さい。
       Fax:052-789-3001 e-mail: i45407a@cc.nagoya-u.ac.jp

※参加申込み用紙はこちらからダウンロードできます→【03参加申込用紙.pdf】

招待:今回は海外からのお客様をお招きする予定です。
・David DeRosier(Brandeis),
・Kelly Hughes (Washington State)
※各々にご講演を依頼していますのでどうぞお楽しみに

2002年度べん毛交流会プログラム

3月9日(日)
13:30〜 受付開始
14:30-16:30 Session 1- べん毛構造 (Discussion Leader:石島秋彦)
米倉 功治 30分 低温電子顕微鏡法による細菌べん毛フィラメントの原子モデル
西鳥羽恵美 20分 回転中のべん毛の変形観測
松波 秀行 20分 べん毛フックキャップタンパク質の複合体形成
宇野 勝也 15分 急速凍結・凍結乾燥法によるポリフックの構造観察
鈴木 博文 20分 べん毛基部の構成要素の電子顕微鏡による構造解析
神坂 健司 15分 ビブリオ菌極べん毛数や形成位置の変異株の単離と解析
16:40-17:30 招待講演(MC)薬師寿治
David Derosier先生 The Machinery of Chemotaxis
18:30〜20:30 夕食・懇親会
21:00-22:00 招待講演(MC)相沢慎一
山口先生 サルモネラ菌のべん毛突然変異株と歩んだ道
3月10日(月)
9:00-11:20 Session 2- エネルギー変換(Discussion Leader:今田勝巳)
村本 和優 30分 スウィッチタンパク質FliGMNの温度感受性
谷ヶ崎 仁 20分 べん毛モーターへ流れ込むプロトン量の計測
南野 徹 20分 サルモネラ菌の運動性に及ぼされるべん毛モータ蛋白質MotA/MotB複合体のマルチコピー効果
薬師 寿治 20分 大腸菌のNa+駆動べん毛モーター(E. coli flagellar rotation dependent on sodium ion)
渥美 龍男 20分 Na+駆動べん毛モーター蛋白質PomABの大量精製(Purification of Na+-driven motor complex, PomAB)
福岡  創 30分 Na+駆動型べん毛モーター蛋白質PomAの細胞質領域荷電アミノ酸残基の役割:温度感受性運動能変異株の解析から(The role of charged residues of cytoplasmic region of PomA,component of Na+-driven motor)
11:30-12:00 総合討論・その他の発表・次回交流会の相談など
12:00-16:00

記念撮影・自由時間(昼食は各自自由)

16:00-18:00 Session 3- 運動解析(Discussion Leader:大沢研二)
石島 秋彦 30分 べん毛モーターの力学特性から何がわかるか?
中野  隆 15分 ナノマシン潤滑・駆動機構モデルとして見たバクテリアべん毛モーター構成要素の機能に関する考察
米原  剛 15分 ハロバクテリウムの運動
溝手 朝子 30分 H. pyloritlpA,B,C走化性受容体変異株の行動様式
大垣 裕史 15分 マイコプラズマ滑走器官のコア構造
宮田 真人 15分 マイコプラズマ滑走運動の分子メカニズム
18:30-20:30 夕食(バイキング)
21:00-22:00 招待講演(MC)南野 徹
Kelly Hughes Localized translation allows independent regulation in the synthesis of multiple flagella at different stages of assembly
3月11日(火)
9:00-11:10 Session 4- 走化性・シグナル伝達・病原性(Discussion Leader:工藤成史)
小幡 祐美 20分 大腸菌酸素走性に関わるセンサーAerの機能と細胞内局在(Function and subcellular localization of the redox sensor Aer involved in aerotaxis of Escherichia coli
田島 寛隆 15分 走化性レセプターのメチル化による機能調節のメカニズム(How does methylation control receptor function?)
百武 晃宏 15分 コレラ菌における3つのche遺伝子クラスター(Three che gene clusters of Vibrio cholerae
伊東 靖晃 15分 サルモネラ菌クエン酸レセプターTcpにおけるクエン酸と金属-クエン酸複合体の認識機構:Asn67 残基の役割
一瀬 勇規 30分 病原細菌 Pseudomonas syringae のフラジェリンの植物防御応答誘導能と糖鎖修飾による誘導能特異性
丸谷 瑞理 15分 フラジェリンによる過敏感細胞死の誘導とタイプIII分泌機構
高橋 則子 20分 病原性大腸菌EPECのタイプIII分泌装置
11:20-12:00 招待講演(MC)川岸郁朗
Thomas Shimizu先生 空間依存相互作用を含む細菌走化性の確率論的シミュレーション(A spatially extended stochastic model of the bacerial chemotaxis signalling pathway)
解散