2007年度「べん毛研究交流会」「科学技術振興機構ICORP
超分子ナノマシンプロジェクト終了報告会」 合同会議のご案内 について

細菌べん毛関連研究者の皆様

寒さもひとしお厳しくなって参りました。皆様いかがお過ごしでしょうか?
大変遅くなって申し訳ございませんが、恒例のべん毛研究交流会のお知らせです。今年は、2002年12月に発足しました科学技術振興機構ICORP超分子ナノマシンプロジェクトが2008年3月末で終了しますので、昨年の会でお願いしましたとおり、その終了報告会をべん毛研究交流会と合同で開催させて頂くことになりました。
21世紀がスタートしてから、べん毛の自己構築や多形変換の仕組みが原子レベルで解明されたり、べん毛モーターの回転ステップが観察されたりするなど、べん毛研究の第2のビックバンと呼ぶに値するほど、べん毛研究は飛躍しました。例年では、べん毛研究交流会は主に学生や若い研究者の口頭発表の場でありましたが、今年は主としてべん毛研究の各分野のリーダーとして活躍されている先生方に、最近の研究動向について講演して頂きたいと考えております。
もちろん各研究グループからも、少なくとも1名の若手研究者あるいは学生に口頭発表して頂く予定です。一人20分の持ち時間で、15分を発表に、残りを質疑応答に当てたいと考えております。口頭発表の数が例年より少なくなりますので、ポスター発表の時間を設けることにいたしました。ポスター発表者には3分程度の持ち時間で発表内容を口頭で紹介して頂く予定です。
参加申し込み用紙に発表の形式(口頭あるいはポスター)と、口頭発表を希望される場合の発表者の優先順位をご記入ください。最終的な人選は当方で行いますが、特に強く発表を希望なされるトピックスがある場合は、その旨を前もってお知らせください。
参加希望者は申し込み用紙にご記入の上、電子メールあるいはファックスにて、べん毛研究交流会事務局宛に2月12日(火)までにお送りください。
是非、多くの方に参加して頂きますよう、申込をお待ちしております。

2008年べん毛研究交流会 世話人 南野徹、難波啓一

日時 2008年3月3日(月)午後1時頃〜5日(水)午後3時頃
会場 関西セミナーハウス
http://www.academy-kansai.com/html/top.html
住所

〒606-8134 京都市左京区一乗寺竹ノ内町23
修学院離宮、曼珠院、詩仙堂の近くです

FAX 06-6879-4652
申込書 Wordファイル
世話人 大阪大学 教授 難波啓一
住所 〒565-0871 吹田市山田丘1-3 大阪大学大学院生命機能研究科
電話 06-6879-4625
FAX 06-6879-4652
e-mail keiichi@fbs.osaka-u.ac.jp

2007年度プログラム

3月3日(月)March 3 (Mon)
13:00 受付開始
13:50 開会の挨拶(Opening remarks):難波啓一 Namba, Keiichi
JSTからの挨拶(Opening remarks from JST):黒木部長
事務局連絡(Information):南野徹 Minamino, Tohru
セッション 1:べん毛モーター(Flagellar Motor) 座長(Session leader):林史夫 Hayashi, Fumio
14:00-14:40 本間道夫(名大)Homma, Michio
「べん毛回転機構解明に何を今やったらいいのか考えよう!
(Let's consider what we should do to clarify the mechanism of flagellar rotation!)」
14:40-15:00 井上裕一(東北大)Inoue, Yuichi
「新しい温度制御チップを用いたナトリウム駆動型キメラモーターの回転運動計測
(Torque generation of Na+-driven chimeric flagellar motor with PomA mutant in Escherichia coli)」
15:00-15:20 西山雅祥(京大)Nishiyama, Masayoshi
「圧力によるべん毛モーター回転運動変調
(Pressure-induced changes in the rotational direction and speed of flagellar motor)」
15:20-15:40 コーヒーブレーク (coffee brake)(20 min)
15:40-16:20 石島秋彦(東北大)Ishijima, Akihiko
「生体分子モーター,リニア・回転モーターの1 分子計測
(Single molecule measurements of Linear and Rotational Bio-motors)」
16:20-16:40 Nicolas Delalez (University of Oxford, UK)
「Studies of the E. coli motor switching complex」
16:40-17:00 中村修一&森本雄祐(阪大)Nakamura, Shuichi & Morimoto, Yusuke
「プロトン駆動型べん毛モーターの回転計測とプロトン流の計測
(Measurements of rotation and proton influx of the proton-driven flagellar motor in Salmonella)」
17:00- ポスタープレビュー(Poster Preview) 座長(Session leader):南野徹 Minamino, Tohru
19:00-20:00 夕食(Dinner)
20:00-22:00 ポスターセッション 1 (Poster session 1)
22:00- フリーディスカッション(Free discussion) 場所(Place):別館和室
   
3月4日(火)March 4 (Thu)
セッション 2:べん毛蛋白質輸送、構築(Flagellar Protein Export and Assembly)座長(Session leader):小嶋誠司 Kojima, Seiji
9:00-9:30 相沢慎一(県広大)Aizawa, Shin-Ichi
「べん毛構築に絶対必要なものは何だろう?(What is essential for flagellar assembly?)」
9:30-9:50 林史夫(群大)Hayashi, Fumio
「ATPase activities of Salmonella FliI and InvC」
9:50-10:30 Aldridge, Phillip (University of Newcastle, UK)
「How do bacteria utilise multiple flagellins? Filament assembly in Caulobacter crescentus.」
10:30-10:50 コーヒーブレーク(coffee brake)(20 min)
セッション 3べん毛基部体、フック、繊維(Flagellar basal body, hook, filament)
座長(Session leader):今田勝巳 Imada, Katsumi
10:50-11:30 北尾彰朗(東大)Kitao, Akio
「大規模分子動力学シミュレーションで探るべん毛繊維とフックの構造多型
(Polymorphic supercoiling of flagellar filament and hook investigated by massive molecular dynamics simulation)」
11:30-11:50 Woods, Richard(University of Nottingham)
「Functionalized flagellar filaments(機能性表面を持つべん毛フィラメントの作製)」
11:50-12:00 写真撮影(Photo)
12:00-13:00 昼食(Lunch)
13:10-13:50 講演 大澤研二(群大)Oosawa, Kenji
「べん毛繊維の多形変換(Transformation of bacterial flagellar filament)」
13:50-15:00 自由時間(Free time)(70 min)

セッション 4:超分子ナノマシンプロジェクト終了報告会
(Dynamic Nanomachine Project Symposium)
座長(Session leader):難波啓一 Keiichi Namba

15:00-15:15 今田勝巳(構造解析G)Imada, Katsumi
「構造解析グループの研究成果(5 years research progress of the Structural Analysis group)」
15:15-15:30 南野徹(動態計測G)Minamino, Tohru
「動態計測グループの研究成果
(5 years research progress of the Dynamic Measurement group)」
15:30-15:55 古川進朗(構造解析G)Furukawa, Yukio
「フラジェリンの輸送における局部構造変化の役割(The role of the local conformational change of flagellin for transport)」
15:55-16:20 米倉(眞木)さおり(理研・播磨・タンパク質結晶構造解析)Maki-Yonekura, Saori
「直線型バクテリアべん毛フィラメントの極低温電子顕微鏡による構造解析
(Conformational change of flagellin for polymorphic supercoiling of the flagellar filament)」
16:20-16:40 コーヒーブレーク(coffee brake)(20 min)
16:40-17:05 松波秀行 (動態計測G)Matsunami, Hideyuki
「べん毛Pリング形成におけるサルモネラ菌由来FlgAの構造と機能の関連性
(Relationship between the structure of Salmonella FlgA and its chaperone activity for the flagellar P-ring assembly)」
17:05-17:30 濱野(西條)由見子(動態計測G)Saijo-Hamano, Yumiko
「FlhA細胞質ドメインの構造(Structure of the cytoplasmic domain of FlhA)」
17:30-17:55 加藤貴之(構造解析G)Kato, Takayuki
「極低温電子顕微鏡によるべん毛基部体の構造解析
(Structural analysis of Flagellar basal body by cryo-EM)」
17:55-18:20 岡部真裕子(感染研)Okabe, Mayuko
「べん毛輸送装置を構成するタンパク質の生化学的解析
(Biochemical analysis of flagellar export apparatus components)」
18:20-18:30 Macnab, May
「Solving the Mystery of the Bacterial Flagellar Motor」
19:00 - 20:00 夕食(dinner)
20:00 - 22:00 ポスターセッション 2(Poster session 2)
22:00- フリーディスカッション(Free discussion) 場所(Place):別館和室
3月5日 (水) March 5 (Wed)
セッション 5:感覚運動(Locomotion and sensory signal transduction)
座長(Session leader):薬師寿治 Yakushi, Toshiharu
9:00-9:40 講演 川岸郁朗(法大)Kawagishi, Ikuro
「細菌環境応答系の局在とシグナル受容・伝達能(Localization and signal transduction mechanisms of bacterial sensing systems)」
9:40-10:00 須藤雄気(名大)Sudo,Yuki
「バクテリアの走光性メカニズム(Mechanism of phototaxis in bacteria)」
10:00-10:20 御手洗伸之(桐蔭横浜大)Mitarashi,
「単毛性細菌の模型(A model of singly flagellated bacteria)」
10:20-10:40 コーヒーブレーク(coffee brake)(20 min)
10:40-11:00 下田義樹(京大)Shimodo, Yoshiki
「ビブリオ菌遊泳速度の圧力依存性
(Pressure dependence of swimming velocity of Vibrio alginolyticus)」
11:00-11:20 門馬和也(県広大)Momma, Kazuya
「高粘度液体中での側べん毛の働きについて
(How do lateral flagella work in a viscous solution?)」
11:20-11:40 鈴木大介(法大)Suzuki, Daisuke
「コレラ菌の走化性受容体は環境に応じて発現し機能する
(Temperature-controlled expression of chemoreceptors in Vibrio cholerae)」
11:40-12:00 総合討論(Discussion) ディスカッションリーダー(Discussion leader):難波啓一 Namba, Keiichi
12:00 閉会(Closing remarks)
12:00-13:00 昼食(Lunch)
  解散(Departure)