Colloquim 2011

発表者・論文・概要
2月1日 Shiwei Zhu 

Krasteva PV, et al (2010)
Tuckerman JR, et al (2011)

Cyclic-di-GMP signaling and output in bacteria:
@Vibrio cholerae VpsT regulates matrix production and motility by directly sensing cylcic di-GMP. 
ACylic di-GMP activation of polynucleotide phosphorylase signal-dependent RNA processing. 
BCurrent Opinion in Microbiology Available online 5 January 2012 You've come a long way:c-di-GMP signaling

1月25日 小嶋 誠司 

Ressl S, et al (2009)
Perez C, et al (2011)
Ziegler C, et al (2010)

Osmosensor/Osmoregulator BetP:機能・構造・活性制御・イオン認識
@BetPの結晶構造 
ABetP-G153DはH+/Choline transporterとして機能する 
BBetPを含むBCCT familyの総説:構造についてより詳しく解説

1月11日 本間 道夫

Kelley WL, et al (1997)
Cheetham ME, et al (1998)
Ahmad A, et al (2011)

salmonella DnaJ様タンパク質の機能:
DnaJはバクテリオファージの増殖に必要な因子として同定され、その後、ヒートショックタンパク質として認識された。大腸菌では、DnaKとGrpEと一緒にシャペロンとして働くことが分かっている。また、タンパク質分泌にも重要な役割をしていることが分かっている。DnaJ領域をC末端にもった膜結合タンパク質DjlAについてのことを紹介したい。最近のJドメインの働きと構造についても紹介したい。

11月30日 小林 詩織

Lee CA, et al (2000)
Srikanth CV, et al (2010)
Srikanth CV, et al (2011)

salmonella typhimuriumのエフェクタータンパク質SipAの機能解析とプロセシングのメカニズム:
SipAはPMN経上皮移行を引き起こすシグナル伝達経路を活性化するのに重要な役割を果たしており、SipAはカスパーゼ3に切断されることによって活性化される

11月16日 岸 孝亮

Langklotz S, et al (2011)
Nguyen BD, et al (2011)
Barb AW, et al (2008)

リポ多糖とそれに関わるタンパク質LpxC:必須Zn依存細菌リピドA合成脱アセチラーゼの制御とその役割り

11月9日 竹川 宣宏

Streif S, et al (2008)
Schlesner M, et al (2009)
Ghosh A, et al (2011)

古細菌べん毛(archaeal flagellum)についての種々雑多な話:
@ 古細菌のべん毛はATPでまわる
A古細菌のtaxisに必要なCheタンパク質
BATPaseであるFlalのin vitro性質検討

11月2日 西垣 岳彦

Clarke DJ, et al (1996)
Genevaux P, et al (2001)
Shiba Y, et al (2006)

DnaJ-like protein DjlAの機能:
@ DnaJ-like proteinのDjlAはtypeIIIタンパク質
ADjlAはDnaKのCo-chaperone
BDjlAはRcs signal transduction systemを負に制御している

10月26日 大羽 哲也

Joanna D. Thomas, et al (2001)
Timothy L. Yahr, et al (2001)
Umesh K. Bageshwar, et al (2007)

タイプII型タンパク質分泌経路Tat系の機能:
@Tat経路はほかの分泌装置と違って、タンパク質の立体構造を保持したまま内膜を透過させる
ATat経路はATP加水分解以外の力を使って膜透過を促している 
BTat経路は膜透過の時、膜電位(ΔΨ)を利用している

10月19日 米田 拓郎

Hisami Yamada, et al (1990)
Roee Amit, et al (2003)
Koushik Paul, et al (2011)

ヒストン様タンパク質H-NS(Histone-like Nucleoid Structuring protein: H-NSとは約15.5kDaで、原核生物の核様体(nucleoid)を構成するタンパク質の1つである。ホモダイマーを形成し、さらにこれがDNA上でオリゴマーを形成する。dsDNAだけでなく、ssDNAやRNAにも結合するが、アフェニティーは低い。ある種のプロモーターあるいはプロモーターの上流の領域に結合して転写を抑制する。N端側はダイマー・オリゴマー形成に、C端側はDNAとの結合に必要であると考えられている。またH-NSはhdfr(H-NS Dependent flhDC Repressor)の発現を抑制しており、Δhns株ではべん毛が形成されず、Δhns/pflhDC株ではべん毛が形成されるものの非常に低い運動能を示す。そしてH-NSはFliGと結合することが知られており、H-NSがべん毛遺伝子の発現だけでなく、FliGとの結合によってべん毛モーターの機能を調節しているものだと推察される。):@H-NSは湾曲DNAに優先的に結合する・高温では湾曲構造は解消される。AH-NSのDNAとの結合能は温度やイオン強度によって変化する。BH-NSはFliGと結合し、MotA-FliG間の相互作用を強化する。

10月12日 割石 学

Lee AK, et al (2000)
Garmendia J, et al (2003)
Carroll RK, et al (2009)
Choi J, et al (2010)

2成分制御系(Two Component Systems)で制御される細菌の病原性:2成分系のSSr-SSrBシステムがサルモネラ菌の病原性アイランドの遺伝子発現制御を行う

10月5日 郷原 瑞樹

Kainosho M, et al (2006)
Sprangers R, et al (2007)
Dyer CM, et al (2009)
Sakakibara D, et al (2009)

NMRを用いた実験:@SAILタンパクについて A巨大分子のNMR測定 B溶液NMRを用いたべん毛のスイッチ複合体の相互作用実験 CNMRで生きた細胞中のタンパクをみる
9月28日 寺内 尭史

Kim SY, et al (2006)
Garner EC, et al (2011)
Carballido-Lopez R.(2006)

MreBのお話:大腸菌においてMreBが細胞の形態維持に重要である。MreBはアクチンのように重合してフィラメントを形成して動くらしい。そして、MreBは細胞骨格じゃなくてペプチドグリカン合成の運搬装置兼足場であることを示している。
7月13日 Zhu, Shiwei

Phillip B, et al (2010)
Suo Y., et al (2011)
Zhou J. & Xu Z. (2005)

SecB, an ammazing protein: SecB is a molecular chaperon, first it binds to newly synthesized preproteins in nonspecific manner, then deliver preprotein via specific interaction with SecA.
7月6日 Li, Na

Baruch K, et al (2011)
Newton HJ, et al (2010)
Wong ARC, et al (2011)

The function of type III efector protease NleB, NleE, NleC, and NleD from enteropathogenic and enterohaemorrhagic E. coli to modulate the inflammation and apoptosis processes.
6月29日 須藤 雄気   

Busch GE, et al (1972)
Polli D., et al (2010)

超高速分光法によるレチナール化学反応の検出:目の光異性化におけるコニカルインターセクションの実測が可能となる。
6月22日 小嶋 誠司  

Szymanski CM, et al (1999)
Szymanski CM, et al (2003)
Lizak C, et al (2011)

Campylobacter属の細菌にN結合型糖鎖修飾が存在する。その細菌由来の糖転移酵素の結晶構造から明らかになったN結合型糖鎖転移機構。
6月15日 本間 道夫 Barker, C.S., et al (2010)
Erhardt, M. & Hughes, K. T. (2010)
Type III分泌装置についての最近の論文を集めてみました。特に、FlhA, FlhB, FliO, FliP, FliQ, FliRのべん毛分泌系の膜蛋白質についての研究を紹介。
6月6日 大羽 哲也  Kojima & Blair (2004)
Kojima & Blair (2006)
大腸菌モータータンパク質の精製と構造変換:小嶋先生の論文を紹介
西垣 岳彦 Balaban, M,, et al., (2009)
C. JejuniのFlhFのGTPase活性とべん毛遺伝子制御と生合成についての論文の紹介
米田 拓郎  Beyhan, LX, et al., (2010)
V. chorelaeの運動能とバイオフィルム形成に関与するホスホジエステラーゼの論文紹介
6月1日 小林 詩織  Guizzetti, J. et al (2011)
Raiborg C, & Stenmark H. (2011)
ミッドボディ:動物細胞の分裂の切り離しにESCRT-IIIが関与していることが明らかになってきた。

5月25日

岸 孝亮

Armstrong CM & Gold berg DE, (2007)
Dvorin JD, et al., (2010)
Muralidharan V, (2011)

destabilization domainを利用してタンパク質発現を制御することで、Plasmodium falciparum(マラリア)のタンパク質機能を解析した論文の紹介。

5月18日

竹川 宣宏

Kleba B, et al.,(2010)
Haglund CM, et al., (2010)
Pollard TD, (2007)

アクチン重合(Actin comet tail)によるバクテリアの運動:Arp2/3タイプではないFormin様Sca2によるリケッチアの運動機構。

5月11日

割石 学

Scudiero O., et al., (2010)
Schroeder BO, et al., (2011)
Hazlett L, & Wu M., (2011)

抗菌ペプチド(Defensin):動物が作る抗菌ペプチドでいろいろな細菌に対して殺菌効果がある。Defensinをとりあげ、その抗菌活性の作用ドメインの解析とDefensinの持つジスルフィド結合の活性に対する影響が調べられた論文がメインに紹介された。

4月20日

郷原 瑞樹

Akiyama, Y., et al., (1996)
Chiba, S., et al., (2000)
Ito, K. & Akiyama, Y., (2005)

膜タンパク質の一生-臨終編-:FtsHプロテアーゼの分解についての論文紹介です。檜作さんがポスドクをしている京都大学研究室の仕事の紹介でした。

4月13日

寺内 尭史

Parsot, C (2009)
Veenendaal, A.K., et al., (2007)
Marteyn, B. et al., (2010)

Shigella flaexneriのT3SSの分泌活性化メカニズム:細菌が酸素の濃度でその局所環境を感知して、エフェクターの分泌を制御するという研究の紹介。

Copyright©2009-2015 Group of Biomembrane Functions. All rights reserved.