Colloquim 2015

                          
発表者・論文・概要
2月24日 北山 陽子

Paulose JK, et al (2016)
Thaiss CA, et al (2014)
Mukherji A, et al (2013)

腸内細菌と概日リズム:腸内細菌の増殖がリズムに依存して体重の増加にも関与する。本当?

2月3日 小嶋 誠司

Baraquet C, et al (2013)
Matsuyama BY, et al (2016)
Bush M, et al (2012)

FlhGの相互作用相手、緑膿菌FleQの構造・c-di-GMP結合・機能
@c-di-GMPはFleQのWalker A motifに作用し、べん毛形成を抑制する
A結晶構造と機能解析から明らかになった、c-di-GMPに依存したFleQによるバイオフィルム形成機構
B細菌エンハンサー結合タンパク質(bEBP)の総説(かなりしっかり書かれている。図がわかりやすい)

1月27日 本間 道夫

Zickermann V, et al (2015)
Spero MA, et al (2015)
Verkhovskaya M, et al (2013)

呼吸鎖のNADH酸化酵素の全構造が、2010年くらいからバクテリアのものから決まりはじめ、酵母のミトコンドリア由来のComplex Tの結晶構造も決められた。さらに、ほ乳類の牛の心筋ミトコンドリア由来の構造はクライオ電顕による単粒子解析によっても決定された。これら、最近の知見をまとめて見た。

1月13日 錦野 達郎

Lutkenhaus J (2007)
Shen B, et al (2010)
Park KT, et al (2015)

Min System構成因子 MinCの役割
@Min Systemに関するいつものreview
AMinCNとFtsZの相互作用からZ-ring形成におけるMinCの役割を考察した
BMinCとMinDからなるpolymerはMin functionに必要ではない

12月9日 水野 彬

Pattanayak GK, et al (2014)
Kim YI, et al (2012)
Rust MJ, et al (2011)

代謝系によるシアノバクテリアの概日振動の制御
@ATP/(ATP+ADP)の変化が概日時計をリセットさせる
A酸化キノンシグナルは概日時計を制御する
B代謝変化による概日時計への影響

11月25日 近藤 翔太

Strahl H, et al (2015)
Thiem S, et al (2008)
Endres RG (2009)

バクテリアにおける化学受容体の局在
@膜のカーブによる膜貫通タンパクの局在化
A大腸菌における化学受容体クラスターの確率的集合
B二量体の三量体による極化学受容体クラスター形成

11月18日 山口 絵里花

Song T, et al (2008)
Schwechheimer C, et al (2014)
Schwechheimer C, et al (2015)

Outer Membrane Vesicles(OMV)形成機構
@コレラ菌ではsRNAがOMV産生を調節する
A外被構造と構成物がOMV産生を調節する
BRグラム陰性菌のOMVの生合成と機能

11月11日 平田 ひかる

Schalk IJ, et al (2001)
Nader M, et al (2011)
Faraldo-Go´mez JD, et al (2003)

グラム陰性菌による鉄イオンの取り込み:Pseudomonas aeruginosaがもつ外膜受容体FpvAの解析
@FpvAはFe-free型シデロフォアと結合している
Aシデロフォアの取り込みは単なる拡散によるものではない
Bシデロフォアを介した鉄イオンの取り込みについての総説

11月4日 西野 優紀

Linser R, et al (2015)
Han J, et al (2015)
Xiao X, et al (2013)

脂質合成に関与する転写因子SREBPについての最新の知見
@肥満等の治療につながり得るSREBP1の脂質代謝の新たな経路が生化学的実験から判明し、NMRを用いた解析からconformational flexibilityが発見された
ACRTC2のSREBP1を調節することで肝臓の脂質代謝を制御する役割の発見
B創薬標的になり得るとわかったSREBPに関する少し前の総説

10月28日 竹川 宣宏

Burg RW, et al (1979)
Arena JP, et al (1992)
Cully DF, et al (1994)

駆虫薬イベルメクチン/アベルメクチンの作用機序
@アベルメクチンの発見:ノーベル賞にむすびつく発見
Aアベルメクチンのターゲットは、グルタミン酸作動性クロライドチャネル
Bアベルメクチン感受性グルタミン酸作動性クロライドチャネル(GluCl)のクローン化をした

10月21日 郷原 瑞樹

Hu CM, et al (2015)
Anselmo AC, et al (2014)
Modery-Pawlowski CL, et al (2013)

ナノテクノロジー(ナノパーティクル)の話
@ナノ生物工学:ナノ粒子を血小板膜で覆うことによる生体界面の作製
A血小板のようなナノ粒子:形状、柔軟性、および血管の傷害をターゲット にした血小板の表面の模倣
B合成血小板類似体へのアプローチ

10月14日 稲葉 敏

Sakurai T, et al (1998)
Hara J, et al (2001)
Yin J, et al (2015)

Orexin(オレキシン)の話:最近のオレキシンの話は、Antagonistの探索(創薬につながる)、オプトジェネティック(sleep/wakeのスイッチになる因子の探索)の話が多い
@オレキシンとオレキシン受容体の発見
Aオレキシンは睡眠に関わっていた(ナルコレプシーの原因)
BオレキシンOX2とスボレキサント(睡眠薬)の共結晶構造が解けた

10月7日 北山 陽子

Chen AH, et al (2015)
Nakajima M, et al (2005)
Cohen SE, et al (2015)

シアノバクテリアの概日リズムの移植

9月30日 本間 道夫

Rees DC, et al (2009)
Moeller A, et al (2015)
Perez C, et al (2015)

P型ATPaseタイプのフリッパーゼの構造と機能

9月16日 尾上 靖宏

Rapp M, et al (2007)
Seppa¨la¨ S, et al (2010)
Woodall NB, et al (2015)

膜蛋白質のトポロジーとその進化の話し:EMrEタンパク質について

7月15日 小嶋 誠司

Lori C, et al (2015)
Abel S, et al (2013)
Tsokos CG, et al (2012)

コーロバクターではc-di-GMPがDND複製・細胞形態形成を制御する
@c-di-GMPが染色体複製を駆動する
Ac-di-GMPを合成しないCaulobacter変異体の解析
BCaulobacterの非対称分裂についての総説

7月5日 山田 大地

Paulick A, et al (2015)

Shewanella oneidensis MR-1鞭毛モーター内での二種の固定子ダイナミクス

6月24日 水野 彬

Espinosa J, et al (2015)

RpaBと概日時計間の応答と相互作用

6月17日 錦野 達郎

Uehara T, et al (2008)
Cho H, et al (2014)
Typas A, et al (2011)

β-lactam antibioticsによる細胞壁合成阻害と合成産物の分解

6月3日 山口 絵里花

Shirane M, et al (2006)
Mannan AU, et al (2006)
Chang J, et al (2013)
Raiborg C, et al (2015)
                

神経突起形成因子Protrudinとメンブレントラフィック:
@メンブレントラフィックを介して神経形成を行う因子Protrudinの発見
@’AD-HSP(常染色体優性遺伝性痙性対麻痺)の原因遺伝子として同定されたZFYVE27(=Protrudin)
AProtrudinは小胞ネットワーク形成を制御する
BメンブレントラフィックにおけるProtrudinの役割

5月27日 平田 ひかる

Bath C, et al (1998)
Pietila¨ MK, et al (2013)
Hong C, et al (2015)

高度好塩菌に特異的に感染するウイルスHis1:脂質修飾タンパク質が生み出す構造の柔軟性

5月13日 西野 優紀

Nikolova EN, et al (2011)
Kimsey IJ, et al (2015)
Nikolova EN, et al (2013)

一過性の塩基対の構造の可視化〜ワトソンクリック型とフーグスティン型〜:RD法と最新のシミュレーションを用いることで、一過性の塩基対の存在が確認でき、その動的な構造変化の検出により、塩基のミスペアーを説明することに成功した。

4月22日 竹川 宣宏

Heler R, et al (2015)
Nunez JK, et al (2015)
Barrangou R, et al (2014)

CRISPR-Casシステムについて、とても最近の話,;Cas9は標的配列の切断だけでなく、外来配列の認識にも重要,スペーサー配列獲得の際の詳細な分子機構

4月5日 稲葉 敏

Hegde RS, et al (2011)
Rome ME, et al (2014)
Wang F, et al (2014)

GET pathwayによってTAタンパク質を小胞体膜へ埋め込むメカニズム;Get3がどの状態の時にGet1/2複合体と結合するのかが明らかにされ、Get1/2複合体がTAとの結合に必要と思われる一部が明らかにされた

1月28日 郷原 瑞樹

Gavrish E, et al (2014)
Ling LL, et al (2015)

新規抗生物質の話:微生物が産生し、他の微生物など生体細胞の増殖や機能を阻害する物質の総称。様々な構造を持つものがあるが、今回は環状のペプチド構造を持つものの話。だいたい新しい抗生物質の話は新規の菌にStaphylococcus aureus(黄色ブドウ球菌)やMycobacterium tuberculosis(結核菌)をかけて、阻止円が出来るかという形。

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